村山洋史

東京大学高齢社会総合研究機構 特任講師 看護師・保健師 博士(保健学)

長寿に影響する要因について、90歳以上の長寿者にインタビューしてまとめた結果についての記事です。遺伝子といったミクロレベルの要因から、交友関係のようなソーシャルな要因など、要因は多岐にわたるという点は間違いないと思います。

元となるwebsiteとこの日本語のwebsiteを比べると、少し言い回しに違いがある点が気になりました。特に2点目の「勤勉な労働」は、英文サイトでは「Train body and mind」（体とこころを鍛える）となっています。勤勉な労働を否定するつもりはありませんが、仕事といっても職種や待遇（雇用形態）、作業形態（例：仕事の強度や座位での作業時間）等の違いによって健康や長寿への影響の仕方も変わってくる点には注意が必要です。

仕事は体も脳も心もアクティブに保つための一つの手段。仕事だけでなく、趣味やボランティアなどの社会活動でもアクティブでいられるなら、それは健康や長寿にいい影響を与えます。一人一人に合った方法を見つけていければいいのだと思います。