仕事で私が壊れる 人生を搾取する「全人格労働」

メンタル

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favicons?domain=news.yahoo.co Yahoo!ニュース 2016.04.26 UPDATE

(2016年4月26日Yahoo!ニュースより) 働く時間内だけでなく、人生すべてを仕事に奪われ、私が壊れてしまう。 そう感じたことはないだろうか。

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奥原剛

大学病院医療情報ネットワーク研究センター 東京大学大学院医学系研究科医療コミュニケーション学分野 特任助教 MPH(公衆衛生専門職)

記事の冒頭で、ある会社員が、事故で停車中の電車から、「大事な会議」のために降りて線路を歩き、他の路線まで混乱させ、ネット上で「社畜」「狂気」と批判された話が出てきます。

僕もむかし事故で電車に閉じ込められて、大事な会議に遅刻したことがあります。そのとき、会議の出席者の某企業経営者は不機嫌に「窓を開けて出ればいいんだ。だから日本人は羊みたいでダメなんだ」とぶ~たら言ってました。そんな非常識な人間が、人の上に立っている、厄介な世の中です。

記事の後半では、旅行会社の添乗員をしている40代の男性が、「旅行会社に『夢』や『やりがい』といった気持ちを利用され、搾取されるばかりです」と言っています。人は自分の中に一貫性を求める生き物です。「夢だった仕事」で「搾取されている」という不協和を解消するために、「やりがいがあるから、辞められない」などと自分を納得させて、搾取から逃れられなくことがあります(認知的不協和理論)。また、「これまでがんばってきたのだら、今さら辞められない」という気持ちにもなるでしょう(サンクコストの呪縛)。

悪い人間は、そのような心理を巧みに悪用します。ある有名な経営者はこう言っていたそうです。「若いやつなんて、やりがいとか成長とか、精神論を叩きこんでおけばいいんだ」。

ちょうど先日、専門学校の学生たちに上記のような話をして、「気をつけてね」と言いました。これから社会に出る若者たちに、夢のある明るい話もしてあげたいです。しかし、夢ややりがいが悪用される現状では、「気をつけてね」という気持ちが先に立ちます。僕の発想が暗いのだと思いますが、この世の中も暗いのだと思います。

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