ミュージシャンの死因を調べた大学教授の論文が話題に・・・
- 4,651
- 18
- 0
moluv
2016.06.06 UPDATE

オーストラリアのシドニー大学の教授がThe Conversation上で発表した「音楽と生きる:ジャンル別ミュージシャンの死因」という論文が話題になっている 亡くなったミュージシャンの死因をジャンル別に調査した教授は、ワシントン・ポストの取材に対し、 「1万3千人を超えるサンプルの中で他殺で亡くなった人の割合は6%ですが、HIPHOPミュージシャンに限っていえば51%を超えます。 これはHIPHOPがドラッグ絡みの犯罪やギャングカルチャーと切り離せないジャンルだということを物語る数値だと言えます。
ヒップホップやラップのアーティストの死因の51%が他殺で、明らかに異常、ヒップホップは軍人より危険な職業、と主張すること記事ですが、完全に誤った統計の使い方をしています。このデータからはそのような結論をしてはいけません。
ヒップホップアーティストの名誉のためにも、ここは多くの人にご理解いただきたい。
51%・・これは、「これまでに死んだヒップホップアーティスト100人のうち51人は他殺で死んでいた」ということ。これは「ヒップホップアーティストが100人のうち51人が殺される運命にある」こととは全く違います。
ヒップホップはまだ歴史の浅いジャンルですので、まだ高齢者に達している人がほとんどいません。がんや心臓病で死ぬ年齢に達していないのです。
そのため他殺、不慮の事故、自殺など、若くして死ぬ場合の原因の割合が当然高くなります。何世代分もの歴史があるジャズやクラシックと比較してはいけません。
各ジャンルのアーティストが何の理由で死亡しやすいのかを比較したければ、いま生きている各ジャンルのアーティストを追跡して、「いつ、何の病気で死ぬか」を観察して行くことが必要です。
送信完了
いいね!しているユーザー一覧
コメント編集
この著者による他の記事
アクセスランキング