男性保育士に「女児の着替えさせないで!」 保護者の主張は「男性差別」か (J-CASTニュース)
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Yahoo!ニュース 2017.01.28 UPDATE
「男性保育士に娘の着替えや排せつの世話をやって欲しくない」。こんな保護者の意見は、男性保育士に対する「性差別」にあたるのか。千葉市の熊谷俊人市長(38)がツイッターで投げかけた問題提起が、いまインターネット上で盛んな議論を呼んでいる。
1月19日に千葉市の熊谷市長がブログに記した文章に端を発し、「男性保育士」に「女児の着替えをさせないで」と保護者が要望することが、「男性差別」になるか、という記事です。
他のブログや記事等でも議論されています(http://bylines.news.yahoo.co.jp/inokumahiroko/20170126-00067013/)が、性差と幼児性愛者の問題が同一のものとして考えられてしまっているところに問題がありそうです。人口のどれぐらいの人が、幼児性愛者(ペドフィリアと言われます)かという有病率はDSM-5というアメリカ精神医学会の診断基準を示した本でも「正確にはわからない」と記載されています。
異常性愛者や性犯罪の加害者に男性が多いという事実はあるにせよ、それと男性保育士がそのようなことをするかどうかという話は別の議論だと思います。むしろ、男性保育士は日本の保育士全体のたった4%しかいない(H25, 厚生労働省 http://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-11901000-Koyoukintoujidoukateikyoku-Soumuka/s.1_1.pdf)現段階においては、保育士になることに強い意思と希望を持っている人が男性保育士として働いていると考えるのが自然でしょう。
精神疾患を抱えた人たちはどの業界でも、低いながらもある一定の確率で存在します。だからと言って、全国で必要とされている数の2倍以上、東京都で言えば5倍以上も足りていないと言われる保育士の数を増やす大きなチャンスを性差で妨げるのは全体の利益からすれば不合理だと思いますし、働きながら育児をしたいと考える人たちの希望を妨げてしまうことにもつながります。
私が現在いるイギリスで保育士をしていた友人に話しを聞くと、イギリスでも同様に、男性保育士が女児の着替えや排泄のお手伝いをするときにはなるべく女性保育士が一緒にいるときにやったり、一人でやらざるを得ない時も必ず部屋の扉は開けておき、周りから見えやすい環境でやるなど、子供たちの尊厳を守ると同時に、自分自身を守るようにしていたそうです。
どこの業界でも、犯罪を犯そうと思って仕事を選ぶ人はごく稀だと思います。リスク管理はしながらも、その仕事に対する性差別を緩和して行くことが大切だと思います。国際的に仕事をする際には、履歴書に性別を書く欄すらもうける必要がありません。そこが職業を得る上での性による差別に繋がることを避けるためです。
最後になりましたが、個人的には、保育士さん自体の仕事に対する理解や自分自身の育児力、子供への理解力を上げるためにも、子供が生まれる前後で親御さんが保育士さんの仕事を体験できるような、「大人の保育士体験」の場があれば双方向に理解が深まるのではと感じました^^
長くなりました。最後まで読んでいただいた皆様、ありがとうございました。
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