秋田県男性なぜ短命?寿命と健康に深刻な「都道府県格差」
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ダイヤモンドオンライン 2017.12.15 UPDATE
11月15日に刊行された『健康格差』(講談社現代新書)では、所得や家庭環境、住んでいる地域などにより自らの健康を維持する最低限の条件すら蝕まれつつあるという異常事態についてレポートするとともに、健康寿命を伸ばすための自治体の取り組みなどについて紹介しています。 生まれ育った環境や経済状況が病気のリスクや寿命に影響を与え、命と健康に関して「格差」が生じているという実に残酷で厳しい現実を、本書は客観的なデータと共に私たちに突きつけます。そしてこの格差は、無自覚に次世代へ受け継がれていく可能性が高く、いわゆる格差の「世襲」と「固定化」を引き起こす懸念があります。その意味で、自己責任論では到底片付けられない深刻さを孕んでおり、社会全体で共有しておくべき重要なテーマと考えました。
健康の地域差に注目した内容です。こういった地域(例:都道府県)による健康格差の話は、色々な所で目にするようになりました。平均寿命や健康寿命の都道府県差などは、特に有名です。
秋田県に限らず、寒い地方では塩分摂取が多く、それが今回の胃がん、高血圧や循環器疾患の罹患率の高さに結びついていることは良く知られています。秋田での取り組みは、県民の塩分摂取摂り過ぎで頭を悩ませている他県の参考になるかもしれませんね。
習慣(今回は食習慣)を変えるのが難しいというのも納得です。記事にでている秋田のタニタ食堂ですが、「閉店する」というニュースを先日見ました。県民に受け入れてもらうのは難しいんですね。。。
一つ気を付けたいと感じる点があります。この記事もそうですが、よくテレビでも「最も○○の県を取り上げ、そこの特徴をいかにも原因であるかのように伝える」という手法が散見されます。内容は面白いのですが、少ない事例のみから結論を導いている場合には少し注意して吟味する必要があります。こういった地域差の話では、原因が多岐に亘りますので、「それも一つの要因かもね」くらいに思っておく方がよいかもしれません。
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