がん死亡率削減、25道府県が独自目標へ 国は掲げず

健康・予防

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favicons?domain=digital.asahi 朝日新聞デジタル 2017.12.15 UPDATE

日本人の死因1位であるがん対策の国の指針「第3期がん対策推進基本計画」に盛り込まれなかった死亡率削減の数値目標について、25道府県が独自に設定する方針であることが朝日新聞の取材でわかった。専門家は「死亡率削減は、がん対策の最重要目標の一つ。どのがんが多いかなど地域の実情に応じた目標値の設定が必要だ」と指摘する。

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伊藤ゆり

大阪医科大学 研究支援センター 医療統計室 室長・准教授 博士(保健学)

国の第3期がん対策推進基本計画が発表されましたが、第2期で掲げられていた75歳未満の年齢調整死亡率の20%減少というような数値目標が盛り込まれていません。

都道府県では国の計画を元に各県の特徴に応じた対策を考えている段階です。今年度いっぱいかけて策定されていきますが、現時点で国の計画と同様、数値目標を掲げない予定であると回答した県が12あったそうです。

がん対策がうまくいったかどうか確認するための指標は様々ありますが、死亡率は最も社会へのインパクトがある値で、しかもかなりタイムリーに計測、報告されている値です。都道府県間でも格差の大きいがんの死亡率ですが、その値を目標に掲げずして、どのようにがん対策の評価を行うのでしょうか。

2016年に開始した全国がん登録は地域に発生したがんを全て計測する仕組みで、がん患者さんの人数やその後の生存率などがわかります。第3期ではがんになる人を減らすために予防を重視することも掲げられています。

がん登録で把握可能ながんの発生率(り患率)の動向を調べてがんになる人が減っているか、生存率が向上してがん医療がよくなっているのか、このような指標もがん対策推進計画の中に取り入れて、多面的な指標で評価を行ってほしいと思います。

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