KEIKOと同じ高次脳障害の僕が、小室哲哉不倫疑惑報道に感じたこと
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現代ビジネス 2018.01.29 UPDATE
小室哲哉さんが、週刊文春に不倫疑惑を報じられたのを契機に、引退を発表した。「高次脳機能障害」を抱える妻・KEIKOさんの介護に疲れ不倫に走ったと報じられた、などの憶測が飛び交っている。 そんななか、高次脳機能障害の当事者であり、発達障害の妻との18年に渡る家庭再生の記録を『されど愛しきお妻様~「大人の発達障害」の妻と「脳が壊れた」僕の18年間』にまとめた文筆業の鈴木大介さんが、一連の報道についてどう思ったか、その所感を綴った。
私が中学、高校生の頃はまさに小室ファミリーの全盛期で、体育祭のダンスではglobeのDeparturesで踊ったのを覚えています。あの頃のティーンの日常には小室さんの音楽があふれていました。そんな小室さんが奥様のくも膜下出血を発症、高次脳機能障害による介護。どれだけの苦悩があったのか、私には想像もつきません。その中で今回の報道、そして引退。
ログミーの会見全文(https://logmi.jp/259289)に目を通すと、引退という決断に至るまでには贖罪という意識もあるけれども、ご自身の体調的にも限界がきている、と読み取れます。このような形で引退を決意され、今後おそらく奥様にも介護者として今まで以上に寄り添っていくのだろうと思います。でも私には介護者である小室さんが、これまで以上にどんどん社会から孤立していってしまうだけのように思えてならないのです。
これから介護される側が増えるということは、介護する側も増えていくということです。する側、される側の社会からの孤立をどうしたら防ぐことができるのでしょうか。今後の公衆衛生でも課題になってくることだと思いますし、せめて、この件をきっかけに多くの人が考えるようになって状況が改善すれば、と思わずにいられません。
この記事は、贅沢を言えば、高次機能障害の離婚率が高いことはデータを引用して書いていただけたら良かったのですが、当事者であるこの方でないとかけない記事なのではないかと思います。高次機能障害については専門ではありませんが、なかなかこういう当事者の話が出てくることもありませんので、多くの方に読んでもらえればとご紹介します。
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