HPVワクチンの論文撤回 英科学誌「不適切な方法」
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朝日新聞 2018.05.16 UPDATE
英科学誌サイエンティフィック・リポーツは11日、子宮頸(けい)がんの原因ウイルスの感染を防ぐ「ヒトパピローマウイルス(HPV)ワクチン」に関する、東京医科大などのチームの論文を撤回した。 論文は2016年11月に掲載された。HPVワクチン接種後に脳や神経に異常が起きるかを解明するため、ワクチンと百日ぜき毒素を注射したマウスと対照群を比較する試験を実施。脳の異常などを確認したとする結果をまとめた。
子宮頸がんの予防を目的としたHPVワクチンの摂取については、副作用と疑われる事例がみられたため日本政府による摂取勧奨が中止され、接種率が大幅に低下しています。
今年に入ってから、名古屋市の調査で副作用(ワクチンの場合、副反応と言います)の可能性を否定されたり、この記事のように、副作用をして期する論文に重大な誤りがあるとして撤回されることが出てきました。今後、政府による定期接種推奨が再開されるかが注目されます。
私としては、早期に再開され、ワクチンにより子宮頸がんにならずに済む人が一人でも多くなってくれることを祈ります。
名古屋市調査の結果報道記事はこちら:https://www.buzzfeed.com/jp/naokoiwanaga/nagoyastudy-sadaosuzuki?utm_term=.gip3D9q9B#.mbppDEyEw
今回のサイエンティフィック・リポーツの撤回記事はこちらです:https://www.nature.com/articles/srep46971
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NANA@omegazeus
この問題について関連情報を少し補足しておきます。
「HPVワクチン副反応マウスモデル論文」の撤回問題について、憲法学者の木村草太氏が論文撤回は正当だと論評するBuzzFeedの岩永直子氏の記事をツィートで紹介していましたが、それに対して国立遺伝学研究所の川上浩一教授が「編集者側からの一方的な撤回は理不尽」「編集者による撤回は不可解」と返信ツィートしていました。
https://twitter.com/koichi_kawakami/status/998107609667325952
https://twitter.com/koichi_kawakami/status/949195241365504000?s=20
また、件のBuzzFeed記事を書いた岩永直子氏は以前の勤務先である読売新聞でヨミドクター編集長を務めていましたが、その時からHPVワクチンの副反応は心因的なものであるとして、中枢性の重篤な神経症状を否定する論陣を張る一連の記事を上梓していました。
さらに、岩永氏はHPVワクチンの副反応症状から回復したとする女性(匿名)を取材した記事も書いていましたが、その記事には明かな事実誤認と不可解な点があること、そして未だに深刻な副反応症状に長く苦しみ回復していない女性が多くいるのにもかかわらず彼女らについては一切取材せずに書かれた偏向記事であることを私はブログで指摘、批判しました。
https://ameblo.jp/nana7770214/entry-12218399621.html
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NANA@omegazeus
筆者の意見には賛同できません。
論文の撤回が非科学的な判断で不当に撤回されたことは以下のブログ記事の論説で的確に指摘されていると思います。
『HPVワクチン副反応マウスモデル論文の不当な撤回問題について』
http://d.hatena.ne.jp/sivad/20180524/p1
また、名古屋市アンケート調査に関する論文については、NPO 法人医薬ビジランスセンター浜六郎氏がその問題点を鋭く指摘、批判しています。
http://www.npojip.org/sokuho/No177-bessi.pdf
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