ネタを冷凍しても寿司の味は落ちない

食事

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favicons?domain=pulmonary.exblog 呼吸器内科医 2018.06.03 UPDATE

寿司は、世界中で親しまれている日本の伝統的日本料理である。しかしながら、生魚を扱うことで、アニサキスといったある種の寄生虫感染症のリスクが危惧される。とりわけその報告は日本で最も多いようだ。この感染リスクは冷凍魚によってなくすことができるが、日本人は寿司の味が冷凍によって損なわれると信じているため、魚を冷凍にすることを躊躇する。

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酒匂 赤人

国立国際医療研究センター国府台病院総合内科医師 公衆衛生学修士

「おにぎりは発酵食? 素手でにぎることを勧める雑誌記事に驚いた」(http://healthnudge.jp/12297)、「おにぎりは素手でにぎるのが一番?」(http://healthnudge.jp/12298)、という記事を連続して紹介しました。その際におにぎりは素手で握ったほうが安全か、健康にいいか、ということだけではなく、どちらのほうがおいしいか、ということも重要で、どちらを優先するかは人によるので、安全・健康の面だけを専門家が強調しても、響かないような気もしました。

昨年結構アニサキスのことが話題になりましたが、その予防としては冷凍が有効だとされています。ただしほとんどの人は冷凍したら寿司や刺身はおいしくないと思っていますよね。でもそれって冷凍ものはおいしくないという先入観のせいかもしれません。最近は冷凍技術とか物流とかもかなり進歩しているらしいですし。

冷凍と冷凍ではないイカとサバの寿司を用意し、どちらかわからないようにして学生たちに食べさせたけど、冷凍しないほうがおいしいと答えた人が特に多かったわけではない、という内容です。
芸能人格付けチェックというテレビ番組で、ワインとか肉とかの超高級なものと安いものを、どちらかわからないようにして見分けさせる番組がありますがちょっと共通する部分がありますよね。薬の治療に関しても、新しい薬や治療のほうが効くかもしれない、と患者も医師も先入観をもってしまうこともあるので、治験や研究では中身の成分だけが異なるけど見た目は同じカプセルを使って調べたりします。

論文の著者は感染症ですごく有名なドクターで、今回の論文も以前読んだことがあって面白いことするなとおもっていたのですが、日本語で紹介しているものがこのブログしかみつからなかったので、そちらを引用しました。ちなみにこの呼吸器内科医というブログの著者もたくさん本をだしていて有名な方です。また論文が掲載された雑誌は感染症分野でトップクラスの雑誌です。

アニサキスについては、アニサキス症の報道に魚屋から悲鳴 「アニサキスは処理してます」訴えた漫画が話題に 研究者の見解は(http://healthnudge.jp/11927)、という記事も良ければどうぞ。
引用元へのリンクが切れてしまっているようなのでこちらもご覧ください。(http://nlab.itmedia.co.jp/nl/articles/1706/09/news133.html)

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