医師が提唱「イソジン⽜乳」の怪 うがい薬入りの牛乳でがんが消える?メールと⼝コミで拡散も

健康・予防

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favicons?domain=www.huffingtonpost HUFFINGTONPOST 2018.09.12 UPDATE

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牛乳にうがい薬のイソジンをたらし、毎日飲めばがんが消える。ちょっと信じがたいそんな情報が、一部のがん患者の間に出回っている。考案者は西日本の医師で、信じた患者からほかの患者に広がる、ということも起こっている。 医師はどんな根拠で言っているのか。なぜ、不特定多数に勧めるのか。調べていくと、医師に自信を持たせた学術誌の安易にも見える編集姿勢にまで行き着いた。根拠薄弱な療法は、思わぬ健康被害を招く恐れも指摘されている。

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柿崎真沙子

名古屋市立大学大学院医学研究科医療人育成学分野 講師 博士(障害科学)

 専門は整形外科で、病院でがん患者を診ることはないと話す医師が提唱するこの治療法。その医師の考え方に開いた口がふさがりません。

 仮説を提唱するまではまあ良いと思います。そして仮説を採用する学術誌に投稿するのもまあ、良いと思います。そしてその論文を採用するのも学術誌のポリシーですので良いとは思わないまでもそういった学術誌があるので仕方ないと思います。

 でも、その科学的効果を細胞や動物実験レベルでさえ確かめていないこの方法を、全国の患者会にメールでおくりつけ、がんが治る人が増えてほしいといいつつ患者が試すことで自説が正しいか確かめたいというのは、医療に関わる人間の姿勢としてどうなのかと問い詰めたい。

 本当にこの仮説が正しいことを科学的な手続きにのっとって実証したいならば、実験室レベルで仮説を検証し、ちゃんとした手続きにのっとってヒトへの治験を行えばよいのです。仮説は仮説であって、効果が示された治療法ではありません。効果もわからない、副作用も起こるかもしれない、細胞や動物レベルでさえも確かめられていない。そのようなものを、なぜ、今がんに苦しんでいる患者さんに、無責任に勧めるのか。この記事を読んで怒りに震えました。

 記事自体には、仮説を提唱した医師本人、患者会、国立がん研究センターの若尾先生、民間療法などの注意点を発信している島根大の大野先生、とこれ以上ない方にしっかりと話を聞いていてよい記事だと思います。

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