なぜ高学歴者はがんの「民間療法」に挑むのか がん患者に医者がどうしても伝えたい本音

病気・医療

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favicons?domain=toyokeizai 東洋経済オンライン 2018.09.14 UPDATE

大腸がんの治療中、患者さんに「◯◯療法をやりたい」と言われることがあります。◯◯は実にさまざまで、「免疫」だったり「温熱」だったり、高価な「水」だったり「気功」だったりします。これらの治療法はまとめて「医療」と呼ばれ、ほかにもサプリや健康食品、ビタミン療法などがあります。 これらの治療法にどれくらいの効果があるのでしょうか。そして、患者さんに「◯◯療法をやりたい」と言われたときに、医者はどう感じるのか。その本音をお話ししたいと思います。 はじめに申し上げておきたいこと。それは、多くのがん患者さんが何らかの代替医療を実際にやっているという事実です。 厚生労働省がん研究助成金による研究班が行った調査(2005年発表)によると、「がん患者3100人のうち1382人(約45%)が、1種類以上の代替医療を利用している」。そして「平均して月に5万7000円を出費している」のだそうです。

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酒匂 赤人

国立国際医療研究センター国府台病院総合内科医師 公衆衛生学修士

「なぜ高学歴者は・・・」という部分は目を引くタイトルとしてつけたのかもしれません。文章のメインはがんの治療にかかわってきた外科医が論文や自身の経験にもとづいて、がん患者さんの結構多くの人が代替医療(標準的な治療とはいえない、免疫療法とか、特別な?水とか、健康食品とか)を受け、結構なお金を費やしていることや、代替医療を受けた人は従来の標準治療を受けた人よりも2.5倍もの高い死亡のリスクがあったという研究の紹介などです。代替医療を受けている人に対しては、医師に伝えてほしいということや、禁止をするわけではないけど、あまり高価なものはやめてくださいというメッセージが書かれています。

今回の記事で取り上げられている研究については以前のヘルスナッジでもう少し詳しく紹介されているので読んでみてください。
・がんの「代替医療」、標準治療より死亡率高い 米研究
http://healthnudge.jp/12012

また、標準治療というのは科学的根拠があって専門家が推奨する治療ということになりますが、「標準」という言葉に、普通の治療というネガティブな印象を抱き、お金を出してもっとプレミアムな治療を受けたいと思ってしまうのかもしれない、ということを書いた以前のヘルスナッジ記事もあわせてどうぞ。
・「標準治療」こそ、最善の治療
http://healthnudge.jp/12011

国立がん研究センターがん対策情報センターのサイトも参考にどうぞ。
補完代替療法(ほかんだいたいりょうほう)を考える
https://ganjoho.jp/hikkei/chapter3-1/03-01-11.html

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