『林先生が驚く初耳学!』でBMIの新事実 BMI25~30の肥満1が日本では一番長生き?

健康・予防

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favicons?domain=news.nifty niftyニュース 2018.09.23 UPDATE

多くの人が、自分の体型を気にして計算したことがあるであろうBMI。一般的には、この数値が「25以上だと肥満」と言われている。 ところが、16日に放送された『林先生が驚く初耳学!』(TBS系)では、BMIと体型にまつわる新事実が明らかにされ、話題を呼んでいる。

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児林聡美

HERS M&S 代表、保健学博士、公衆衛生学修士(MPH)、農学修士

BMIが25以上という肥満体型のほうが、長生きであるとテレビで紹介されたようですね。
何かの根拠があってそのコメントがつくられたのでしょうが、現在の専門家の見解とは異なるものです。

死亡率が最も低くなるBMIの範囲というのは、厚生労働省が公表している「日本人の食事摂取基準2015年版」の中で示されています。
その値は
18~49歳で18.5~24.9
50~69歳で20.0~24.9
70歳以上で22.5~27.4
です。
この結果を導くために、日本人の大規模研究の文献を複数集めていますし、他にアジアや欧米の研究とも比較しています。

このように、年齢によって、死亡率が最低になるBMIが異なることが分かっています。
確かに、70歳以上の高齢者に限ると、BMI25以上がよいのかもしれません。
けれども、現在すでに長寿の日本でBMIの分布をみると、70歳以上の高齢者でこの範囲のBMIの人が大多数とぃうわけではありません。
もう少し低めのBMIの高齢者のほうが多いです。

そのため、実際に目標とするBMIの範囲は、現実のBMIの分布を考慮して、以下のように決められています。

18~49歳で18.5~24.9
50~69歳で20.0~24.9
70歳以上で21.5~24.9

この値は、専門家が多数の文献を読み込み、現実とすり合わせて決定されました。
根拠となった文献や、値決定のいきさつは、厚生労働省の公表している報告書で確認できます。
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/kenkou/eiyou/syokuji_kijyun.html

テレビで紹介された、出典や根拠が十分に説明できない数値に惑わされることなく、科学的根拠を積み重ねて作られた基準をどうぞ信用してください。
みなさんが飛びつきたくなり、鵜呑みにしたくなる魅力的な情報は、魅力的に感じるように作られていることが多いものです。

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