驚愕報告!インフルエンザウイルスを15秒で無力化する「紅茶」の力

健康・予防

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favicons?domain=gendai.ismedia 現代ビジネス 2019.01.28 UPDATE

皆さんは紅茶をどのような時に飲んでいますか? リラックスしたいとき? 甘い物を食べるとき? それだけではなく「インフルエンザウイルスを打倒したいとき」はいかがでしょう。そこまで効くのか! と驚いてしまう研究成果をご紹介します。

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酒匂 赤人

国立国際医療研究センター国府台病院総合内科医師 公衆衛生学修士

最近インフルエンザの患者さん増えていて大変ですよね。テレビとか新聞でも取り上げられているし、僕も診療していて実感してます。できるだけ予防したいなと誰もが思いますが、最近紅茶で予防できるという話がテレビとかで結構取り上げられているらしいですね。

Yahooニュースでも以下のような記事があり、医師がちゃんとしたコメントしているのかなと思ってみてみたら、「紅茶を飲むとインフルエンザ予防になるというのは本当です。細胞での実験から動物実験の段階まで有用性が報告されています。」とあってびっくりしました。もしかしたらコメントが編集されてしまったのかもしれないですけどね。
インフルエンザ予防に「紅茶」がよい? 「さっそく飲んでます」と話題に、医師に聞く
https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20181109-00027544-otonans-soci

googleで「紅茶」っていれると検索候補の一番上に「紅茶 インフルエンザ」って出るので、かなり流行っているっぽいですね。一番上位のサイトは三井農林のお茶科学研究所の「紅茶のインフルエンザウイルス感染阻止力の研究について 」という記事でした。今回取り上げた記事の著者もこの研究所の方のようです。ちなみに三井農林の事業には日東紅茶も含まれています。タバコ会社がからむ研究ではタバコの害は控え目に報告されることが多いのと同様、今回の紅茶の効能についてもうがった見方は必要そうですよね。ペットボトルではなくティーバックの紅茶を推奨しているのも日東紅茶の事情がありそうですね。研究の世界では利益相反といいますが、ステルスマーケティングのほうが正確ではないけどわかりやすいかもしれません。

研究結果としては
・紅茶抽出液でインフルエンザウイルスを処理すると感染力を奪った
・緑茶や乳酸菌やビタミンCよりも効果が高い
・紅茶抽出液を反応させたインフルエンザウイルスをマウスに接種しても死ななかった。
などと書かれています。

この研究をすすめていったらインフルエンザの予防や治療に役に立つ物質や技術が開発されるかもしれないので、何十年か先の楽しみにとっておきたいとは思いますが、まあ普通に考えて人間に効く根拠にはならないですよね。マウスの実験もせめて紅茶成分を飲ませたらインフルエンザにかかりづらかった、という研究じゃないと、インフルエンザが人に感染する経路や人間の紅茶の飲み方を考えたら、違いが大きすぎますよね。

がん患者さんの怪しい免疫療法とかは、もっと深刻に悩んでいる人をだましていることになるし、ものすごく高額だし、ちゃんとした治療を受ける機会を奪うことになるので、そこまで罪は深くはないかもしれないですが、それでもちゃんとした会社のこういう宣伝方法ってどうかとは思いますけどね。特に紅茶を飲んでいればワクチンやうがいはいらない、みたいな方向に誤解されないといいですけど。

アメリカで研究中の病理医のブログで今回のことをかなり詳しく書かれているのでそちらもどうぞ。
http://www.minesot.com/2019/01/blog-post_24.html

インフルエンザの記事はヘルスナッジでもたくさんありますのでそちらもどうぞ。
http://healthnudge.jp/search?q=%E3%82%A4%E3%83%B3%E3%83%95%E3%83%AB%E3%82%A8%E3%83%B3%E3%82%B6

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