京アニ社員「作品の質、落とさない」 喪失感抱え制作没頭

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favicons?domain=www.nikkei 日本経済新聞 2019.08.09 UPDATE

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放火殺人事件で35人が死亡した京都アニメーションでは、今もスタッフが制作活動を続けている。事件は8日で発生から3週間。事件当日、現場となった京都市伏見区の第1スタジオから脱出した男性社員(52)は、腕に負った打撲が治らないうちから職場に復帰。喪失感を抱えながらも「クオリティーが落ちたと思われないように頑張ろう」と仕事に没頭している。

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柿崎真沙子

名古屋市立大学大学院医学研究科医療人育成学分野 講師 博士(障害科学)

京都アニメーションの事件で、被害にあいながらもすでに復帰するスタッフについて書かれている記事です。

 以前も京都アニメーションの事件についての記事で言及していますが(http://healthnudge.jp/12497)、東日本大震災で被災した身としては、被害の質などが異なるものの、どうしても心配になってしまいます。

 何かに没頭していないと気が紛れないというのは、確かにその通りで、私自身、震災が起きてからしばらくそのような状態でした。休めと言われても職場の様子や被害の様子が気になってしまって落ち着かない状態で、また「こんな時こそ頑張らねば」といわゆる「震災ハイ」という状態が続いていたように思います。

 しかし、その後私も共著として出版した論文では、公務員を対象とした震災後14ヶ月の時点での調査で、休みの欠如がうつ症状やPTSD症状と関連していることが報告されています(https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/25879546)。

 気持ちはとてもわかるのですが、適度な休息をとりつつ、お仕事をしていただければと思いますし、亡くなった方だけではなくこうして職場復帰したものの被害にあわれた方にもカウンセリングやケアなど、専門家の適切な支援が行き届くよう願ってやみません。

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