胃ろうになって亡くなった男性、それでよかったのか
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ヨミドクター 2019.09.16 UPDATE
浅川良治さん(92、仮名)は食事中むせ込んでいました。娘さんが在宅主治医に相談したところ、歯科医に診てもらうよう指示がありました。ケアマネジャーを通して、うちの診療室に訪問の依頼がありました。 浅川さんは7年前に脳梗塞を発症。目立ったまひなどはないようでしたが、脳梗塞発症後から食事中のむせが出ており、最近少しひどくなったとのことでした。1回の食事中に2、3回むせますが、食事はほぼ完食されていたと言います。
高齢になったり、脳梗塞やパーキンソン病などの病気になったりした影響で、うまく飲み込むことができなくなることはよくあります。
そのままでは誤嚥性肺炎や窒息の危険があり、またうまく食べられないことで十分な栄養がとれない可能性もあります。
この記事では食事をやめて胃ろうをつくることになった詳細な理由や、亡くなってしまった理由はわかりません。ただ、むせるけど食べることができていて、肺炎を繰り返しているわけでもないのなら、できるだけ口から食べたほうがいいと僕も思います。もちろん本人、家族、医療者や介護者によって、肺炎や窒息を防ぐことと口から食べることをどうバランスをとるかは様々なので、一律な正解があるわけではないですが。
嚥下機能検査がだめだというわけではなく、あくまでもその結果を踏まえつつ総合的にどう判断するかということですよね。きちんと評価すれば、入れ歯を直したり、食事の際の姿勢をかえたり、食事の形態を工夫したりすることで、より安全に口から食べられる人もいると思います。
嚥下機能検査について説明しているHPはいろいろあるので興味があれば。
「おくちでたべる.com 昭和大学歯科病院 口腔リハビリテーション科」
http://www.okuchidetaberu.com/colum/no23.html
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