HIV内定取り消し訴訟、傍聴して感じたことをマンガにしてみた。
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HUFFPOST 2019.09.16 UPDATE
HIVとエイズを混同したり、HIVに感染する=死に至る病と思い込んだりする誤解は、実は一般の社会だけでなく医療の専門家たちも良く知らなかったのだということが分かった。 北海道の病院でソーシャルワーカーとして働くはずだった男性が2018年、HIVに感染して服薬中であることを告げなかったことを理由に、内定を断られた。 抗ウイルス剤の服薬中は、HIVが他者へ感染することはない。 男性はこの内定取り消しは不当であるとして、病院を運営する社会福祉法人「北海道社会事業協会」(札幌市)に慰謝料など330万円の損害賠償を求め札幌地裁に提訴。 この訴訟が、9月17日に判決を迎える。 裁判の争点は、服薬していればすでに慢性疾患と同じ扱いを受けるHIV感染者が、職場に告知をする必要があるのかどうかという点だった。 またこの裁判では、医療の専門家である病院のHIVやエイズに対しての、知識不足や差別意識を露呈した。 そこでこれまでの裁判の過程や、HIV感染者に対する偏見や誤解について、専門家に話を聞き、漫画にまとめてみた。
HIV感染を理由に病院への就職を断られたソーシャルワーカーの方の訴訟についての記事です。
2018年末に映画「ボヘミアン・ラプソディ」がヒットした際、赤匂先生がいくつか取り上げていますが、(エイズの今 発症・他者への感染も早期治療で防げる Dr.今村の「感染症ココがポイント!」:http://healthnudge.jp/12388、フレディ・マーキュリーの死 「不治の病」だったエイズの治療が劇的に進歩した理由:http://healthnudge.jp/12387)、現在HIV感染は服薬さえしていれば、感染がゼロと言い切れるほどコントロール可能な病気となっています。その点について、この漫画では詳しく書かれています。プロフェッショナルである医療従事者であれど、知識のアップデートをしないままでいると、法廷という場においても無知をさらけ出してしまう残念さというのが露呈した裁判だなと思いました。
また、この漫画では取り上げられていませんが、HIV感染が発覚した理由が、当該病院に以前患者として治療を受けた際のカルテを採用関係者が閲覧したことという点についても問題があるのではないかと個人的には思っています。
このコメントを書いている時点ではまだ判決は出ておりませんが、どのような判決が出るのでしょうか。
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