症状、予防、経過と治療… 新型コロナウイルス感染症とは? 現時点で分かっていること
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Yahoo!JAPANニュース 2020.01.31 UPDATE
新型コロナウイルス感染症について、現時点(2020年1月30日現在)で分かっていることが紹介されています。適切な対応を取るためには、正しく理解することが重要です。かぜを含めたコロナウイルスの特徴が一覧表になっていたり、新型コロナウイルス(2019-nCoV含む)の広がりやすさをイメージ化したグラフは分かりやすいと思います。感染症専門医 忽那賢志医師による解説です。
【要点】
・新型コロナウイルスは動物から人に感染し、さらに人から人に感染しうることが
分かっている。
・現時点ではWHO(世界保健機関)は1人の感染者から1.4〜2.5人にうつすのではないか
と推計。これはインフルエンザやSARSよりは低く、エボラ出血熱よりは高い数値。
・2020年1月2日までに新型コロナウイルス感染症と診断された41人に関して、
・73%が男性
<忽那医師解説>
男性が多いのは、海鮮市場の関係者が多いことに起因しているものと思われる。
・32%が何らかの持病がある(糖尿病20%、高血圧15%、心血管疾患15%など)
・年齢の中央値は49.0歳(四分位範囲 41-58歳)
・66%に華南海鮮市場への何らかの接触があった
・41人全員に肺炎あり
・合併症として急性呼吸促迫症候群29%、ウイルス血症15%、急性心障害12%、
二次感染10%などがみられた。
・32%が集中治療室に入室し、15%が死亡した
<忽那医師解説>
・15%が死亡と聞くと今の報道よりも多いと思われるかもしれませんが、当初武漢で
報告されていた41人の患者に関する報告であり、
(この報告書における患者さんは)全員入院患者ですので重症患者が多いという
特徴があります。
・現在は軽症例も診断されている状況にあり、これよりも致命率はずっと低く
なっています。
(TheLancet. A familial cluster of pneumonia associated with the 2019 novel coronavirus indicating person-to-person transmission: a study of a family clusterより引用)
・2020年1月30日時点での致命率は2.2%と、SARSやMERSよりは低くなっている。
・武漢市から帰国した日本人約190名の無症状の人のうち、2人から新型コロナウイルスが
検出されたことから、これまでに知られていたよりも軽症や無症状の方が多いのかも
しれない。
・新型コロナウイルス感染症にかかると重症化しやすい人は?
・これまでの報告による死亡者は、糖尿病などの持病を持つ人や高齢者に多いことが
分かっている。
・SARSやMERSなどのコロナウイルス感染症と同様に、持病を持つ人や高齢者で
重症化しやすいと考えられる。
・新型コロナウイルス感染症の予防は?
・現時点で有効なワクチンはありません。
・咳やくしゃみなどの飛沫から感染することから、
これらの症状のある人は周りの人にうつさないようにマスクの着用など
咳エチケットを心がける。
・手など触ったところからウイルスが広がり感染する可能性もあるため、
こまめな手洗いを行う。
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