飲酒運転の衝突事故防止に酒税の値上げが効果、米国で年間数千人の事故死を予防か
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Medエッジ 2015.04.13 UPDATE
(2015年4月9日 Medエッジより) 米国・イリノイ州で酒税を値上げしたところ、飲酒による自動車衝突事故が減少し、交通事故死の減少につながる可能性が示された。 米国・フロリダ大学の研究グループが、アメリカン・ジャーナル・オブ・パブリックヘルス誌2015年3月号オンライン版で報告した。
米国はかつて酒の販売を禁ずる禁酒法という厳しい法律で規制しようとして大失敗しました。厳しくしすぎると、地下に潜って違法行為を続ける人が増えるだけ。酒税は、酒の販売も飲酒も禁じはしないけど、酒を買うという選択をしにくくさせるようにそっと消費者を後押し(ナッジ)する戦略。行動科学的にも理にかなっています。こういう研究がどんどん出てきてほしいです。一方で、アルコール中毒患者の場合、酒を買わずにいられないため酒税をあげると家計が破綻しやすくなるので別のケアが必要。これらはたばこ税も同じです。世の中にいる様々な背景を抱えている人たちに思いを巡らし、具体的に対応しつつ、このような(誰に対しても恩恵がある)普遍的な対策を進めていけるといいですね。
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稲田 晴彦
筑波大学 医学医療系 福祉医療学分野 助教 医師 日本医師会認定産業医 博士(医学) ※2015年7月末まで
飲酒運転を減らすためには、酒税を上げて世の中の酒消費量を減らすことで飲酒しているドライバーも減らすといういわば間接的なアプローチも有効でしょうが、やはり飲酒運転の取り締まりや厳罰化、さらに悲惨な飲酒運転事故の報道などが大きな効果があります。
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