"ベーシック・インカム"必要最低限の給付をオランダで実験「幸福度が増す」

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favicons?domain=www.huffingtonpost THE HUFFINGTON POST 2015.07.14 UPDATE

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( 2015年07月13日 THE HUFFINGTON POSTより) 生活保護など、経済的に困窮する人への金銭的な支援が本当に効果的かどうかは、賛否が分かれる。 制度に反対する人は、そういった社会保障制度は受給者の勤労意欲をそぐと批判しており、その結果、生活保護が受けにくくなるような政策がとられてきた。たとえば貧困ラインを下回る金額しか支給されなかったり、受給のための手続きが複雑化したりしているケースが少なくない。アメリカでは薬物検査をすることもあるという。 そんな中、近年注目を集めている貧困対策が「ベーシック・インカム」だ。

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近藤尚己

東京大学 大学院医学系研究科 健康教育・社会学分野 保健社会行動学分野 准教授 医師 社会疫学者

「健康の記事じゃないぞ!」といわないでください。所得は健康の維持増進にとっても重要な要因なのです。ほとんどの病気が所得が低い人に多く、喫煙や多量飲酒など不健康な行動も同じです。「贅沢病」である(II型の)糖尿病も、先進国では「貧困病」です。貧しい人ほど糖尿病になりやすく、糖尿病になった後も十分な治療を受けられていないという状況があります。

ですので、このオランダの実験、ベーシックインカム制度で健康状態が改善するかも検証してほしい!

ベーシックインカムは、理屈上、「安心感」の点で生活保護制度などと比べて有利な仕組みです。人生に何かあっても(事業が失敗したりとか)ひとまず衣食住には困らない、という安心感があれば、いろいろチャレンジする気も起きやすいでしょう。

また、みんなに所得を配るので、生活保護制度みたいに、対象者を認定して、定期的に状況を確認して・・という面倒な手続きがいらなくなるため、行政側からもコスト削減のメリットがあります。

このオランダの実験、残念なのは結局社会福祉受給者に対象が限られている点。ベーシックインカムのコンセプトからちょいとずれている気がします。

もう一つ気になるのが、一定期間所得を配るというサービスが継続する、という保障があるかどうかです。過去に行われた「カナダ」の実験は政権が変わってとん挫した、ということですが、そんな不安定なシステムでは「安心感」は生まれにくいですよね・・・

いずれにせよ、こういう「社会実験」をどんどん進めて、効果的な社会づくりに生かしてもらいたいものです!

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