奥原剛

大学病院医療情報ネットワーク研究センター　東京大学大学院医学系研究科医療コミュニケーション学分野　特任助教　MPH（公衆衛生専門職）

アイドルグループが乱立している昨今、特にかわいくもない普通の女子でもアイドルになれるように、別に珍しくもない普通の食材でもスーパーフードと呼ばれるようになったようです。垣根のない素晴らしい時代になりましたね。

この記事が「夏のスーパーフード」と紹介しているのは、サーモン、スイカ、レモン、アボガド、ブルーベリーの５つ。記事のタイトルが「４つ」と言っているのは見なかったことにして、それぞれの食材のオススメの食べ方についてコメントさせていただきます。

１．サーモン
記事によるとタンパク質やビタミンB類、セレニウム、オメガ3脂肪酸などが摂れるようです。飲み会では、他の人たちが注文する前に、さっさとスモークサーモン、カルパッチョ、鮭ハラスなどを勝手に注文し、「サー、モン題です。サーモンに含まれる栄養素は何でしょう？」と高らかにクイズを出しましょう。万が一、微妙な空気になったときは、限りなく「カ」に近い「サ」で、「サーモーン‼︎」とかぶせる勇気を持ちましょう。飲み会が盛り上がること間違いなしです。

２．スイカ
記事によるとスイカは抗酸化物質リコピンと水分が豊富だそうですから、近ごろマンネリで脱水気味の夫婦・恋人で一緒に食べましょう。マンネリを解消しやスイカも。

３．レモン
米国疾病予防管理センター（CDC）の情報をもとに、レモンは栄養価が高く、病気予防効果も高いと記事は言っています。夫もしくは妻の焼き魚に、レモンをたっぷり絞りかけてあげましょう。そのとき、「健康に長生きして、あたし・俺の老後の介護をよろしく」と念じましょう。もちろん、自分の焼き魚にもレモン汁をたっぷりかけて、酸っぱい人生に思いを巡らせるのも一興です。

４．アボガド
俵万智の短歌をパクって、アボガドの硬さを確かめるようにそっと恋人（いない場合は自分）を抱きしめてから、食べましょう。栄養の吸収がよくなるかもしれません。

５．ブルーベリー
私の想像では、モテる男・女は冷蔵庫にブルーベリーをストックしています。記事によると、無糖ヨーグルトのトッピングにオススメとのこと。甘さが足りない場合は、「君と迎えた朝にブルーベリーをトッピングした無糖ヨーグルトを食べることが夢だったんだ」と、甘い囁きで補いましょう。

以上、スーパーフードと言えども、なんの変哲もない食材ばかり。でも、上記のように食べ方を工夫すれば、あなただけのスーパーフードになるはずです。