運動しない人に運動してもらう術はあるのか
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日経デジタルヘルス 2015.08.13 UPDATE
(2015年8月5日 日経デジタルヘルスより) 普段運動しない人を自治体の健康づくりプロジェクトに呼び込むにはどうしたらいいか――。
「運動しない人に運動してもらう術はあるのか?」
日本最大級のスポーツ・健康産業総合展示会「SPORTEC2015」での議論に関する記事です。
健康ビジネスの企画開発などを手掛けるスポルツ代表取締役の大川耕平氏 「行動変容のステージは無関心期、関心期、準備期、実行期、維持期に分かれるとされている。無関心期から一気に実行期に移行するのは不可能。1つずつ丁寧に段階を踏むアプローチが必要だ」
⇒確かにターゲットを明確にする必要があると思います。運動好きなAさんに効果的な呼びかけが、運動嫌いのBさんにも響くとは思えません。
マッキャンヘルスコミュニケーションズCKO(最高知識責任者)の西根英一氏「ヘルスケアビジネスは、機能的な価値ばかりを訴える傾向にあるが、それでは受け手に響かない。情緒的な価値をどう付けるかが大切」
⇒難しいことを言わずに、「楽しいからやろう」と思わせることですかね。相手次第ですが、運動にはそういう側面がありますね。
自治体にヘルスケアのプログラムを提供するコーチズ代表取締役の杉浦伸郎氏「ヘルスケアの事業者がしゃべりすぎている。あれもできる、これもできると言わないで、シンプルに分かりやすく、が人の興味を引くコツ」
⇒たくさんの機能がついている体組成計、覚えている数字は体重だけ。たくさんの機能がついている歩数計、覚えている数字は歩数だけ。確かに。
まとめ:「運動しない人に運動してもらう術はあるのか?」の答えはありませんが、どのようにアプローチしていけばよいか、そのヒントが示されていると思います。
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菊池宏幸
東京医科大学公衆衛生学分野 講師
私は依存症治療プログラムとの共通点があると考えています。
例えば、アルコール依存症の治療には、まず自分が依存症であることを認め、治療するためのグループ(通称 AA)に参加します。依存症は一人ではどうにもならず、依存症治療中の仲間の力を借りて、お酒を飲まない生活を続けるという考え方です。
運動不足の解消したい人には、一人ではどうにかするのではなく、同じ立場の仲間とやりましょう、という戦略が有効なのかもしれません。
根本の問題は、自分が運動不足を問題と認識しない人たちですが。。。
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近藤尚己
東京大学 大学院医学系研究科 健康教育・社会学分野 保健社会行動学分野 准教授 医師 社会疫学者
どうやったら運動に興味がない人に「運動」という行動を「売る」ことができるか、もっと真剣にマーケティングしなさいよ、ということですね。
膨大な数の「行動変容理論」が開発されてきたにもかかわらず、変わる気がない人を変えることはいまだに難しい。一方でモノを売る企業はあの手この手で買いたくもないものを衝動買いさせています。学術的にも、マーケティング学と行動科学は平衡して別々に発展してきたように思います。
そもそもこの2つの「売り手」の本気度が違います。会社は売れないとつぶれる。行政や学術機関の健康づくりの”プロ”は、対象者が健康にならなければならないほど仕事が舞い込んでくる。「次はないぞ」と思うくらいの真剣さで取り組まないとダメですね・・・
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中田由夫
筑波大学 体育系 准教授 博士(体育科学)
一緒に運動してくれる素敵なヒトが必要ですね!(笑)
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HANA
私はゴルフはするけど、月に1~2回だし・・。それ以外に走りなさいって言われても、普通だったらやれないかも。「楽しいからやろう」も、素敵な人に言われるのと、そうじゃない人に言われるのと、違う気がしますww
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