喫煙・飲酒を好むがん患者、別のがんの発症リスク5倍
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yomiDr(読売新聞) 2015.09.07 UPDATE
(2015年9月7日 yomiDr(読売新聞)より) 喫煙し、酒好きのがん患者が10年以内にたばこに関係する別のがんを発症するリスクは、喫煙も飲酒もしないがん患者より5倍高いとの論文を、大阪府立成人病センターなどのチームがまとめた。 論文が国際的ながん専門誌の電子版に掲載された。 喫煙や飲酒は様々ながんの原因になるが、一度がんになった後に別のがんを発症させる危険性も高めることを示した。同センターの田淵貴大医師(公衆衛生学)は「何度もがんで苦しみたくなければたばこは厳禁。酒はやめるか控えめに」と呼びかけている。
複数のがんに罹患する時代になってきました。5-15%のがん患者さんは次のがんにかかります(Tabuchi, et al. 2012)。タバコを吸っていると、がんになるだけでなく、次々とがんができてしまうのです。当然ですが、飲み過ぎと吸い過ぎが合わさると、リスクが増えます(Tabuchi, et al. 2015:今回の記事の元論文)。
がんになっても禁煙することは難しいのですが、がんになってからでも禁煙すれば次のがんが減らせると考えられます(Tabuchi, et al. 2013)。アルコールについては禁酒もしくは節酒が有効だと考えられました。
もちろん、はじめのがんになる前に禁煙・節酒していただきたいですが、なってからも是非禁煙・節酒してほしいと思います。
今回は私の研究成果について紹介させていただき、ありがとうございました。
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