子の貧困率、日本11番目 OECD34カ国中
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朝日新聞デジタル(アピタル)
2015.10.21 UPDATE
(2015年10月14日 朝日新聞デジタル(アピタル)より) 経済協力開発機構(OECD)は13日、加盟34カ国の子どもの貧困率ランキングを公表した。日本は2009年時点の15・7%が用いられ、平均の13・7%を上回り11番目に高かった。厚生労働省が昨年公表した12年時点の数値(16・3%)が用いられたとしても、順位は変わらない。
OECDのHow's Life? 2015 によるもので、貧困だけでなく物理的環境(収入や仕事、居住環境)と生活の質を比較しています。想像通りというものもある一方で、一人当たりの部屋数が日本のほうがSwedenより多いなど、同じ基準で測定されたものなのか、疑問に思うものもありました。また、国別の自覚的健康度なども提示されていますが、回答の仕方に国・社会によって傾向があることは良く知られています。比較では日本と韓国が際立って自覚的健康度が良いと答えた人の割合が少なかったですが、これを受けて日本人が概して不健康ということでもないということは、死亡率等の指標と比較して、明らかだと思います。さまざまな指標を網羅しているので、興味深い比較ですが、本当に意味のある比較かどうかは、報告書でも指摘されている通り、それらの統計が各国でどのように集められたか等、丹念に確認していく作業が必要だと思います。
また、子供の貧困自体は、他の国と比較して高いから・低いからということだけでなく、幼少期の社会・生活状況は将来の社会・生活・健康等さまざまな状況に数十年にもわたり関連していることが示されていることから、看過できないしてはいけないことだと思います。
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日吉 綾子
スウェーデン・オレブロ大学 医学部 准教授
欧米ではChild poverty と言われ、かなりいきわたっている概念だと思いますが、まだ日本では新しいと思います。子供のいる世帯の貧困率、という表現が適切かと思いますが、長いのでChild poverty、子供の貧困率と言われているのだと思います。
OECDのChild povertyの定義をチェックしてみました。0-17歳の子供のいる世帯の中で、世帯収入のうちの可処分所得が国の中央値(median)の50%以下(半分以下)、となっています。OECDによるこれら家庭の経済状況の計算には世帯人数による負担の大小が反映されています(もちろん、反映の手法についての議論はありますが)。
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たかはし
子供に貧困率という言葉が
あまり想像できませんでしたが、
そうゆう研究もあるのですね
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