男性の肥満、生殖能力を下げる
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Medエッジ 2015.10.27 UPDATE
(2015年10月26日 Medエッジより) オーストラリアのアデレード大学を中心とする研究グループが、生殖と胎児に関する専門誌リプロダクティブ・メディシン誌オンライン版で2015年8月10日に報告した。 研究グループによると、母親の肥満が受胎能力や子どもの健康に及ぼす影響については多くの研究があるが、父親の肥満に関しての研究ははるかに少なく、その結果もさまざまだったという。 研究グループは、世界的な学術論文のデータベースから、肥満の男性と生殖能力について調べた30研究を選び、関連性を分析した。
過去に発表された関連論文を再評価した結果、肥満症の男性は不妊を経験する確率が34%高く、人工受精によりパートナーが妊娠した場合も妊娠が中断してしまう確率が3倍近く高かったそうです。
少しショッキングな内容ですが、英文の原典を確認すると、肥満の定義は肥満指数BMIが30以上という論文が多いようでした。日本では通常BMI25が肥満の基準とされ、それをはるかに超える高度肥満の方を対象にした評価結果といえます。数字をそのまま日本人に当てはめると、リスクを過大評価することになるでしょう。
とは言え、男性側の肥満が妊娠に不利に働くのは間違いなさそうです。
妊娠を希望される方は、パートナーと一緒に体重管理にも取り組むとよいでしょう。
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坪谷透
東北大学大学院歯学研究科 助教、博士(医学)、医師
BMI30以上がとても少ない日本人では、何が男性に不妊のリスクになるんでしょうかねぇ。
日本での適切な疫学研究の結果が知りたいなぁと思いました。
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