来年1月スタート…「全国がん登録」って何?
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yomiDr(ヨミドクター) 2015.12.08 UPDATE
(2015年12月3日 yomiDr(ヨミドクター)より) 日本人の2人に1人はがんになる――。よく耳にする言葉だが、実は日本で1年間に何人ががんになっているのか、正確なデータはない。全国のがん患者の数を集計する仕組みが、これまでなかったためだ。来年1月、「全国がん登録」制度がスタートする。がん登録とは何か。国内で早くから、がん患者情報の収集に取り組んできた長崎県のがん登録室を訪ねた。
がん登録推進法が成立して、約二年がたちました。来年1月より、法律に基づいて全てのがん患者さんを登録する制度(全国がん登録)がスタートします。
地域で発生したがん患者さんの情報を登録し、がんの発生やその後の予後について把握し、がんの対策に活かすための地域がん登録制度は1950年代後半から行われていました。
これまではがん登録を熱心に行っていた一部の府県のみががん登録資料に基づくがん対策を行えていましたが、これが将来的には全国で可能となるようになります。把握の漏れも少なくなるはずです。様々なデータベースとのリンケージなども含めがん登録資料の活用にますます期待が高まります。
この記事にも紹介されている長崎県をはじめ歴史の長いいくつかの地域のがん登録は今後もますます重要な資料となります。がん登録の資料の分析は過去のデータとの比較がとても重要だからです。昔と比べてどうなったか、がん対策がどのように有効であったか、どのようながんのリスクが増えている可能性があるのかなど、長年のデータを分析してはじめてわかることです。新しいがん登録制度が始まってからもこれまでの貴重なデータを十分に活用できるような体制を保ってほしいと思います。
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