近藤尚己

東京大学 大学院医学系研究科 健康教育・社会学分野 保健社会行動学分野 准教授 医師 社会疫学者

１位は大根、２位ほうれんそう、３位白菜。

大根・・・おでんがおいしい季節ですね。医師でなくても、冬の野菜といったら大根をあげる人は多いのではないでしょうか。

こういった「健康のために摂取すべき食品」系のネタの多くは科学的根拠の乏しいものです。専門家の意見というのは権威のあるもので、ついつい「へえ」と鵜呑みにしてしまいがちですが、医師がみな自身の健康管理のエキスパートと思わないほうがいいでしょう。医者の無養生といいますし（医者の端くれとして言いまが、。自分は無養生だと思ってる医者は多いはずです！）。

どんな食品にもよい栄養素は含まれます。単一のものにこだわって食べるのではなく、バランスがたいせつです。

調理法や味付けも大切ですね。冬の大根や白菜というとおでんや鍋を思い浮かべますが、いずれも結構食塩や醤油を使いますね。たっぷりの野菜と一緒にたっぷり塩分もなんてことにならないように注意です。塩分過多による高血圧は、日本人の平均寿命を縮めている原因の第２位（１位はタバコ）。