大気汚染に悩むパリ…電気自動車しか走らせない?
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yomiDr(読売新聞) 2015.12.18 UPDATE
(2015年12月11日 yomiDr(読売新聞)より) 国連気候変動枠組み条約の第21回締約国会議 (COP21)が開催中のパリ。同時多発テロ以来、3色国旗の色に彩られていたエッフェル塔が森林色に彩られた。エッフェル塔の電力は再生可能エネルギーが使われており、会期中は環境保護のための寄付を募っている。エッフェル塔には毎日、地球温暖化や環境保護のメッセージが流されている。
2015年COP21が開催されたパリの環境問題への関心と姿勢、対応策が記載されています。
中でも、大気汚染と猛暑について言及し、ちょっとしたエコ生活の心がけや個々人の工夫に期待しているという内容です。
中国では、工場操業を止めたり自家用車の走行を減らしたりの対策をとると青空が広がるということで、大気汚染の原因がほぼ特定できている状況があります。
車の排気ガスによる大気汚染を減らすために、走る車を減らすこと、もともと走っている地下鉄を活用するようにする取り組みがあり、中でも、自動車をすべて電気自動車にするということは、1台1台の排出をゼロにするという点で画期的です。
しかしながら、電気自動車を充電する電気をどのように発生させるのかを同時に考えなければいけません。電気自動車に供給する電気を発生させる火力発電所が、大気汚染物質を大量に排出していては本末転倒になってしまいます。
大気汚染によるかすみについては、日本でもアレルギー様症状が言われており、特に最近では、花粉症ではなく大気汚染が原因というふうに考える人が多くなっている様です。
自分のアレルギー様症状の原因が、花粉なのか大気汚染物質なのかという原因物質の特定をきちんとしている人は少ないと思います。しかし、普段の生活をしている感覚として、空が霞んでいるときに調子が悪くなっているという自覚症状を訴える人は、私の周りにも増えてきています。また、大人の喘息が増えているという点も考えなければいけません。今まで花粉症と診断されていたアレルギー様症状、実は大気汚染が原因だったという患者さんもいるかもしれません。
将来は、花粉症だけではなく、大気汚染やPM2.5や黄砂が原因のアレルギー症状への診断名が分類されるようになると思います。その分類のためにも、大気汚染の健康影響の研究が進められているわけです。
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