やっぱり危ない!? 粉末状カフェインの使用:医学博士 大西睦子のそれって本当? 食・医療・健康のナゾ
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日経Gooday(グッデイ) 2015.12.27 UPDATE
(2015年11月15日 日経Gooday(グッデイ)より)食、医療など“健康”にまつわる情報は日々更新され、あふれています。この連載では、現在米国ボストン在住の大西睦子氏が、ハーバード大学における食事や遺伝子と病気に関する基礎研究の経験、論文や米国での状況などを交えながら、健康や医療に関するさまざまな疑問や話題を、グローバルな視点で解説していきます。 仕事や勉強のため、眠くならないようにとカフェインを摂取することはありませんか? そのカフェインを手軽に摂れて、眠気を抑えたり脂肪燃焼に期待できるなどとして人気を得ていた「粉末状カフェイン」の過剰摂取が原因とされる死亡事故が2014年に米国で発生しています。今回は、この粉末カフェインについて解説していきます。
最近話題のカフェイン摂取に関する記事です。
純粋な粉末状のカフェインは、ティースプーン1杯でコーヒー25杯分に相当し、非常に強力な興奮剤になります。過剰摂取で、不整脈や発作、嘔吐、下痢、混迷、「今どこにいるのかがわからなくなる」という見当識障害などが認められます。
最近カフェインは適量であれば心血管疾患や死亡率を下げる可能性があるという研究結果も合わせて発表されています。
記事中にもありますが、2011年の内閣府で行われた参考値では一般成人のカフェイン1日摂取上限は400mgというのを頭の片隅に置いておき、気にんしておくというのが良いのかもしれません。
リラックスして飲むコーヒーやアフタヌーンティーなら良いですが、何かに追われて摂取するカフェインやその量は、カフェインそのものというよりそれ以外のストレスがこうした結果につながっているかもしれません。
なかなか日常的に摂取する栄養素の研究が難しいのは、本当にこの物質自体が問題なのか、その背景にある環境が問題なのかがはっきりしづらいところですね。
読んでくださっている皆様も、リラックスできる年末年始を迎えられることを願っています。
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