ヤバッ…それ私のこと!? 「早死にしやすい人」はこの3グループに当てはまる
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WooRis(ウーリス) 2015.12.26 UPDATE
(2015年12月22日 WooRis(ウーリス)より) 12月も、もう後半ですね。楽しみにしていたお正月休みまであと少し! 皆さん、今年は何をして過ごす予定ですか? 「何って……ひたすら食べて寝て、疲れを癒す予定だけど」というあなた。1日中ベッドやソファでゴロゴロしていても、疲れが癒されるどころか、かえって寿命が縮んでしまいますよ! 今回は、医学研究系サイト『PLOS Medicine』を参考に、早死にしやすい人に共通する“ある特徴”をご紹介しましょう!
オーストラリアの45歳以上の男女23万人を対象に、6年間追跡し、新旧様々な生活習慣が寿命にどのような影響を与えるか、という研究です。
結果としては、
(1)運動不足で睡眠時間が長すぎる人
(2)運動不足で座っている時間が長すぎる人
(3)タバコとアルコールの摂取量が多い人
が死亡リスクが高い、と記事の中では紹介されています。
ちょうど良い練習になりそうなので、「批判的に」この記事を解釈してみるというのをやってみたいと思います。
「批判的に」というのは、最初から疑って読んでみる、ということです。
基本的なコンセプトとして、
1. この結果「偶然」かも?
2. 研究に使う情報を取るときに「系統的に間違ってる」可能性はないですか?
3. 今回は飲酒、喫煙、1日の中で座っている時間が長い、睡眠時間が短いもしくは長いことで死亡リスクを説明しようとしていますが、「他に関係している要因」はないですか?
というのが最初に考えて見るポイントになります。
1. 「偶然」かも?
一番「偶然」の結果に影響をすると言われているのが、研究の対象となった人数です。この観点からすると、今回は23万人を対象にした研究なので、「偶然」の結果というのは難しそうです。
2. 「系統的に間違い」ないですか?
この概念は、疫学研究をやっている人たちの中では、「バイアス」と呼ばれたりします。今回の研究の場合、一番これに引っかかりそうなのが、データの集め方が、それぞれの個人の主観によっているというところです。
この研究では、睡眠時間や喫煙の有無、アルコール、身体活動量などをアンケートで聞いていますが、自分が答えるときのことを考えてみてください。アルコールはちょっと少なめに答えようかなぁ・・・身体は結構動かしてるっしょ・・・タバコ正直に吸ってるって答えるのもなぁ・・・などなど、年齢や職業によっても「本当の」答えを書いている人がこの中にどれぐらいいるかはわかりません。
他の研究でも、身体活動量は実際よりも多めに、喫煙や飲酒については実際よりも少なめにアンケートでは答えられやすいことがわかっています。
3. 「他に関係している要因は?」
今回の結果で個人的に一番気になるのは、「年齢」です。(筆者の方たちもそのことについては論文の中で注意すべき点として記しています)
この研究では、年齢を「45-64歳」「65-79歳」「80歳以上」の3グループに分けて分析をしていますが、年齢が高い人ほど仕事等の決まった時間が少ないので、お昼寝等も含めると睡眠時間が長いかもしれません。年齢が高いということは最も寿命が短いことを意味するので、「睡眠時間が長いもしくは短い」ことが「年齢」の影響の代わりに「死亡リスクが上げた」ように見えてしまっているかもしれません。
もちろん、他の研究でも明らかにわかっているタバコのリスクなどは今回の研究でも明らかであり、この結果については信じて良いだろうという確信は強くなります。
ちょっと長くなってしまいましたが、こんな感じでいくつかの観点から記事で言われていることをすぐに鵜呑みにするのではなく、本当かな?と思いながら読んでみると、情報を賢く読み解く練習になるかもしれません。
論文の原文はコチラでした。
http://www.plosmedicine.org/article/fetchObject.action?uri=info:doi/10.1371/journal.pmed.1001917&representation=PDF
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