バリアフリーと程遠い街、東京
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yomiDr(読売新聞) 2016.01.07 UPDATE
(2016年1月6日 yomiDr(読売新聞)より) 産後6週間がたち、体力がだいぶ戻ってきたので、かなり歩くようになりました。娘の習い事の送り迎えや、買い物、散歩などですが、今週あたりから歩く距離を増やしています。ずっと家に閉じこもりがちだったので、脚力が衰えており、このままでは趣味の登山に復帰できないとの焦りからです。ベビーラップ(布タイプの抱っこアイテム)で出かける時は、息子はまだ軽いし、自由に動き回れるのですが、ベビーカーで出かけると久しぶりに不自由な思いをしました。普段、健常な大人として街を歩いていると、気付きもしない段差や階段でしか行けない場所が多数あるのです。
東京のバリアフリー化に向け、ハード面だけでなく、困っていればサポートしてあげられるような雰囲気の醸成、つまりソフト面も重要であるというコメント記事です。
段差や階段の上り下りなどは、妊婦や子連れ、何らかの障がいがある人、高齢者などにとっては生活や移動の大きなバリアであっても、元気な時には特に気にもならないものです(むしろ健康のために積極的に階段を使うなど大変な方を選ぶ人もいますよね)。
物理的なバリア自体がない街を作るのは難しいものです。都市度と街の物理的バリアの多さは相関するという研究もあります。しかし、このバリアに困難を感じる人に対して優しい街づくりは可能です。まさに、それが街の成熟度とも言えるのではないでしょうか。
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坪谷透
東北大学大学院歯学研究科 助教、博士(医学)、医師
ボストンで、2年間子育てしましたが、ボストンはハードもソフトもかなりバリアフリーだと感じました。
日本があぁいう風になってほしいと思いました。
ちなみにボストンの街中では、やはり高齢者の人はほとんど目にしませんでした。
そもそも都会で高齢者をしばしば目にする日本の方が世界的にはレアなのかもしれませんね。
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長嶺由衣子
千葉大学予防医学センター 環境健康学研究部門 大学院 医学研究院 環境健康科学講座 公衆衛生学 特任研究員 医師
今ロンドンに住んでいますが、ロンドン中心部はベビーカーをなどを押した若い方にとってはまだ助けがあれば動けるかもしれません。が、段差やエレベーター、電車とプラットホームのギャップ、数秒で赤になってしまう信号など、高齢者の方や車椅子の方、盲目の方などはほとんど目にすることがなく、来ることすらできていません。
ロンドンに比べれば東京のハード面は大分整ってきていると思います。しかし確かに、ソフト面はシャイであるという点において少し弱いかもしれません。
誰にとって移動しやすいか、しにくいかという視点もハード、ソフト両面からのアプローチに加えて大切だなぁと他の街に住んでみて感じていることです。
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