タミフルを飲まないと治らないと思ってませんか?
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朝日新聞デジタル(アピタル) 2016.02.07 UPDATE
(2016年2月4日 朝日新聞デジタル(アピタル)より) インフルエンザの流行が本格的になってきました。今年は流行の始まりが例年より遅かったのですが、A型とB型が同時に流行しています。予防接種を受けていても、油断することなく、予防に努めてください。
風雨に体力がある人はタミフルやリレンザといった抗ウイルス薬を飲まなくても、インフルエンザは治りますよ、普段体力がある人であれば、家で横になっていた方がいいでしょう、という小児科のお医者さんの記事です。その通りだと思います。
子どもが熱を出したからといって、つらそうな子どもを寒い中病院まで連れて行くより、自宅で安静にしていた方がいい場合もあります。インフルエンザが流行している時は病院で他の患者さんから感染する可能性もあります。病院もインフルエンザ疑いの患者さんは個室で待機してもらうなどの対策をしていますが、そういった対応にも限界があります。
困るのは、インフルかどうかをしっかり診断して診断書を提出したり、治癒後に治癒証明書や登校許可証を医師の診察の上でもらって提出することを求める学校や保育園、企業があることです。インフルエンザは解熱後48時間経ったことを持って治癒して感染させる可能性がほぼなくなったと判断しますが、48時間経ったかどうかについては患者さんの自己申告を信じるしかありません。診察で判断できることではありません。
病気を治すためではなく、会社や学校に申し立てするための書類をもらうことが目的で医療機関に来る、というのはなんとも本末転倒な話です。病後の患者さんやその介護をされて疲れたご家族の方に、証明書を取りに来てもらうという今の状況に疑問を持っている医療関係者は多いと思います。
それだけ国の医療費支出もある意味"無駄に"上がっていることも事実でしょう。
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