全日本大学駅伝の惜敗から“美しすぎる走り”を修正

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favicons?domain=gooday.nikkei.co 日経Gooday(グッデイ) 2016.02.10 UPDATE

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(2016年2月9日 日経Gooday(グッデイ)より) 箱根駅伝で2年連続の総合優勝を成し遂げた青山学院大学陸上競技部(以下、青学)。1区から全く首位を譲ることのない完全優勝を勝ち取ったのは、原晋監督が選手のやる気と潜在能力を引き出す指導を行ったことが大きい。しかし選手たちが競技能力を向上させた背景には、普段はあまり着目されることがないフィジカルトレーナー、中野ジェームズ修一氏の存在があった。 安定感と強さを兼ね備えた走りを実現するためのトレーニング法をお伝えした第1回「箱根駅伝、青学連覇の舞台裏。勝利のカギは“上半身ねじり”の体幹強化 」に続いて、今回は、箱根駅伝の直前に開催された全日本大学駅伝での敗北を受けた、青学の走りを進化させるための秘策についてお伝えしよう。

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中田由夫

筑波大学 体育系 准教授 博士(体育科学)

箱根駅伝で優勝した青山学院については以前もナッジしました。
http://healthnudge.jp/8758
この記事も青学のフィジカルトレーナーの話です。
まとめると、フォームがきれいな選手は速い。けがも少ない。インナーの筋肉を意識することで、美しく走れる。しかし、箱根の前の全日本大学駅伝で東洋大に負けた。理由は、キレイに走りすぎたこと。最後のスパートは、アウターの筋肉を使って、グイグイ走らせるべきだった。箱根ではそこを修正し、インナーを使った走りでエネルギーを温存し、ラストスパートでアウターを使うという作戦で成功した。

先日のナッジでもコメントしたように、青学だけがこのようにトレーニングを積んだのか、他の大学も同じようにトレーニングをしているのか、他と比較しなければ優越性は検証できません。とはいえ、記事で書かれていることは興味深いですね。「きれいなフォーム」というのは、確かに重要だと思います。「無駄のない走り」とも言いますね。しかし、走っている本人は、なかなか客観的に自分のフォームをチェックすることはできませんから、コーチなどの他者からの観察によって、適格な指示を出すことが重要だと思います。同じことを伝えるのにも、人によって理解の仕方、感じ方が異なるので、個々に合わせて指示の出し方を変える必要もあるでしょう。コーチングの現場では、いろんな指示を出していますが、その本質は同じであることも多いです。「同じ薬でもその出し方によって効果が違う」、そんなことが医療の世界でもあるかもしれませんね。

脱線しましたが、「自分の体の声を聞く」ということは、選手としてとても重要なことです。良い選手というのは、ちょっとした体の異変を敏感に感じとれるので、大きなケガをする前に、対策がとれます。大きなケガをしてしまうと、練習を休まざるを得ませんので、結果として、競技力に大きな差が生じてしまうのです。健康づくりでも同じです。無理してケガをしてしまっては、運動の継続ができません。「自分の体の声」に耳を傾けて、時には「休む勇気」も必要です。あ、全然、動いていない方は、「動く決意」をよろしくお願いします(笑)。

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