中野信子氏「日本人は、脳科学的に英語が下手」

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favicons?domain=business.nikkeibp.co 日経ビジネスオンライン 2015.12.01 UPDATE

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(2015年11月30日 日経ビジネスオンラインより) 今や日本人の「英語下手」は、世界でもかなり有名なのだという。なぜ、こんなに日本人は英語ができないのか。その一方で、日本語が達者な外国人が増えているような気がする。国同士が陸続きの欧州では、数カ国語を操れるというのは当たり前。こちらは英語一つでも苦労しているのに、彼らはなぜ……?  今回、「日経GLOBAL GATE」では「IT企業に勤める外国人は日本語がうまい」というまったく根拠のない“あるある”に基づき、実際、数人の方々に「日本語マスター法」について聞き込み調査を敢行した(こちらのレポートは、「日経GLOBAL GATE 2015 Autumn(Kindle版)」をご覧ください)。その結果、彼らに共通した大きなポイントは2つ。 1:日本の文化が好き 2:間違えることを恥ずかしいと思わない  そこで気鋭の脳科学者、中野信子さんにズバリ尋ねた。「日本人と外国人の語学脳に違いがあるのか?」。脳科学的見地から分析してもらった結果、はたしてその真偽はいかに――。

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柿崎真沙子

名古屋市立大学大学院医学研究科医療人育成学分野 講師 博士(障害科学)

 語学の習得には「失敗を恐れない」ことがどうやら関わっているのではないかと(中野氏が)感じていて、それは脳科学的に、不安と関連するセロトニン再取り込みに関連する遺伝子多型が日本人と欧米人で異なるから遺伝子的に仕方ない、というお話。

・・・えーこのセロトニントランスポーターですが、遺伝子多型として鎖が短いS型と鎖が長いL型がありまして、日本人に多いのはS型を持つ人だという結果が示されています(http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/18193379)。

 そして、このS型というのがどうも不安やうつを強く感じると中野氏はおっしゃっているようですが、最近の研究では人種差があったり、不安やうつと関連する性格傾向では関連が見られなかったり(http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/18546120)、うつと関連が見られてもそれほど強い関連ではなかったり(http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/20016401)と、まだまだなんとも言い切れる状況ではないと思われます。

 そもそも、言語野とかそういう話ではなく突然語学習得とセロトニンを結び付けてお話しされるのはとてもとても斬新ですが、最近の研究結果を踏まえ、もう少し慎重に論じてほしいところです。

 まあ私の遺伝子多型は確かS/Sですし(調べたことがある)英語はへたくそですが、失敗を恐れるからへたくそなわけではないと思います。下手な理由は単に勉強時間が短いのとセンスの問題だけで、セロトニントランスポーターの遺伝子のせいではありません。あ、あくまで私の「ケース」ですけどね。

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