ここで?子どもが「ショッピングモールで狙われやすい」危険な場所2つ
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WooRis(ウーリス) 2016.04.01 UPDATE
(2016年3月10日 WooRis(ウーリス)より) みなさん、週末はどこにお出かけになりますか? ショッピングモールに家族で買い物とは微笑ましいかぎりです。 しかし、ショッピングモールのように不特定多数の人が集まる場所は、実は犯罪者に狙われやすい場所だとご存知でしょうか? 実際、子ども同士で遊んでいる間に親はのんびりと買い物……なんてこと、していませんか!? 今回は、小宮信夫さんの著書『子どもは「この場所」で襲われる』を参考に 、“ショッピングモールで注意したい2つの場所”についてお伝えします。
典型的な“煽り記事”です。
まず、統計データが示されていないので、記事内で挙げられている公共空間(トイレ、人が多い場所)での被害をどの程度気をつけなければならないのかがわかりません。
警察庁などの統計によると、子どもが被害者となる事件の多くが路上や駐車場で起きています。ショッピングモールなどの公共施設のトイレでの被害は、自宅での被害よりも少ないというデータもあります。
また、記事内では「人が多い場所」も危険場所として挙げられていますが、基本的に犯罪者はリスク回避志向が強い場合が多く、潜在的な監視者が多くいる場所ではやはり見咎められるリスクを嫌って犯行に及びにくくなります。地域の監視者(大人)が比較的少ない放課後の時間帯(14:00~18:00)に、路上で1人で遊んでいる子どもが対象となることが多いのはこのためです(日常活動理論という犯罪学理論で説明されます)。
公共施設のトイレなどでの被害が多く起きていそうな気がするのは、1件の事件がセンセーショナルに報道され、それを強く記憶したり、「それが典型例だ」と認知したりすることによる認知的なバイアスが関連しています。
もちろん、記事内で挙げられたような場所で子どもが被害に遭う確率がゼロということではありません。しかし、発生数が少ない場所でさえ過剰に気をつけなければならないのだとしたら、それこそ子どもが生活する全ての空間で犯罪に対して過敏になる必要があります。犯罪不安が高いイギリスでは、そのような過剰な子どもの安全への関心の結果、緩衝材によって過剰に守られた「弱い子ども」=“Bubble wrapped kids”が問題となっており、発達への影響が研究されています。
犯罪からの子どもの安全はとても重要ですが、ヒステリックにならずに、実態に合った犯罪予防を心がけましょう。
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近藤尚己
東京大学 大学院医学系研究科 健康教育・社会学分野 保健社会行動学分野 准教授 医師 社会疫学者
冷静かつ説得力ある素晴らしいコメント!
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