インフォームドコンセントについて、今一度、考えてみる
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医療をまじめに考える医療情報サイト「アイメディ」 2016.05.10 UPDATE
医師の立場であれば、今おかれている状況を偽ることなく伝えなければならない。しかし、「100%そのまま伝えてほしくない」という患者もいるかもしれません。 また、時として、患者を安心させるため、「あえて 100%伝えない」という状況もあるでしょ…
インフォームドコンセントが日本で言われるようになってから、もう30年も経つのですね。私は十何年間か前の薬学生時代に初めて聞いたことを思い出しました。
インフォームドコンセントは、説明と同意などと訳されますね。医療者が、治療の選択肢とそれぞれのリスク・ベネフィットを説明し、患者が同意するといるものです。
インフォームドコンセントを発展させたコンセプトに、インフォームドディシジョンやインフォームドチョイスなんてものもありますね。これらの違いは、ここでは割愛しますが、治療の方針に患者が積極的に参加するというものです。これら概念が出る前は、父権主義といって医師が患者に変わって治療方針を決めるのか当然の時代でした。
さて、インフォームドコンセントが言われるようになって、患者側によりリテラシーが求められるようになったと思います。
医師の説明を理解し、そして判断する、場合によって新たに情報を探し出すスキルが求められるようになったということです。
しかしなかなか難しい。
このような医療のリテラシー(ヘルスリテラシーと言ったりします)を高めることは、教養をつけると同様、こうすればよいと一つの方策として挙げれるものではなく、漠然とした側面があるからです。
日々、自身の健康に関心を持つこと。そして、医療そのものには常に曖昧な部分、スッパリ言い切れないグレーが存在すること理解する。出回っている情報を、科学的根拠という視点で捉えること。近道はなさそうで、なかなか大変です。
ヘルスナッジでは、専門家がこうした視点でコメントしています。ヘルスリテラシー向上に寄与出来ればと思います。
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