【健百】食中毒防ぐなら水道水1分流して―飲用水セミナー開催
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あなたの健康百科 2015.06.27 UPDATE
(2015年06月22日 あなたの健康百科より) じめじめした梅雨が終われば、今年も暑い夏がやって来る。炎天下、少し動いただけですぐに喉が渇く時期だけに、健康を維持するためには十分な水分補給が重要だ。そんな季節を間近に控え、安全な水選びを目指す研究会「水を考えるプロジェクト」主催のセミナーが6月11日、東京都内で開かれた。同プロジェクトの参画メンバーでもある首都大学東京の矢野一好客員教授(保健学)らが登壇し、食中毒を避けるためには朝一番の水道水は1分程度流してから使うこと、熱中症を防ぐにはコップ1杯の水を8回に分けて飲むことなどをレクチャーした。
菌が繁殖しやすいのは栄養素(つまり菌にとっての食べ物)があるときです。お茶でも菌は繁殖します。空気中にはたくさんの菌が浮遊していて、落下傘のように食べ物の上に菌が落ちてきます。あとは、人の手や顔にも表在細菌がいっぱい!研究者が無菌状態の実験をするときは「自分の手が一番汚いと思え!」という精神で気を配って行うほど。菌が増えやすいのは30-40℃で、増殖が早い腸炎ビブリオ菌などは2時間ほどで食中毒になるなるレベル(10万個)まで増殖するそうです。なので、口をつけて飲み物を飲んだ後に常温で放置したものを飲むということは、菌もたくさん飲んでいるということになります・・
水の豆知識ですが、欧米の人は水分の20-30%を食べ物から、70-80%を飲み物から摂取していますが、日本人は食べ物から50%の水分を摂取していることが研究でわかっています(Tani Y, Eur J Clin Nutr. 2015)。米に含まれる水分やみそ汁など、比較的多くの水分を食べ物から得られているためと考えられています。日本の食事摂取基準には残念ながら国が定める水の摂取量はまだ定められていませんが、ヨーロッパでは成人は1ml/kcalが推奨されています。日本人の成人の推定エネルギー(カロリーのこと)摂取量がだいたい男性2600kcal、女性が2000kcalなので、一日に推奨される水分の量は2600ml、2000mlくらいですね。もちろん、運動などをした場合は必要量が増えます〜
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佐々木 由樹
管理栄養士 健康運動指導士 MPH(公衆衛生学修士)
お!谷さんの論文!!
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中田由夫
筑波大学 体育系 准教授 博士(体育科学)
水の豆知識、勉強になりました!
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