徒歩、自転車での通勤が体重管理に有効
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健康美容EXPOニュース 2016.04.06 UPDATE
徒歩、自転車、公共交通機関での通勤が、中年期の体脂肪と体重を減らすのに有用であることが、新たな研究で示唆された。
イギリスの15万人のデータを使用した研究です。運動のレベルによって、BMI(体重と身長の関係から肥満度を示す体格指数)と脂肪の量がどの程度違うかを比べたものです。
日本では職場まで自転車で、というのは郊外→都心という通勤形態では難しいですが、通勤の一部、駅まで自転車利用という方も多いのではないかと思います。そういった混合の通勤形態も車のみの通勤に比べてBMIや脂肪が低かったというのはありがたいニュースです。
ただ、「減らすのに有用である」にはやや引っかかります。研究の全文へアクセスができなかったので詳細は不明ですが、要旨から、研究は横断研究だったことが分かります。横断研究とは、ある一時点で収集された情報をもとになされた研究です。このタイプのデータは、2つの事象に「関連」があることは示せますが、多くの場合、原因と結果を結ぶこと、例えば自転車通勤がBMIを減らすことになったかどうか、については結論を出すことはできません。というのは、例えば、BMIが高い人はもともと車通勤、低い人は自転車等での通勤を選択していたのであって、通勤形態がBMIを低くしたという事ではないかもしれないからです。
通勤に含まれる運動量が増えるにつれBMIと脂肪が低くなる、という部分からは、横断研究の弱点を考慮しても減らすのに有用なのかもしれないと感じさせますが、やはり長期間追跡したデータ等での結果を見たい気がします。
なかなか完璧なデータというのは存在しません。その分、様々な国やデータで分析を繰り返し、積み重ねていくんだな、と思います。
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