病院での栄養不良率がツールを使って低下するかも

病気・医療

  • 2,186
  • 3
  • 0

favicons?domain=www.nutritio 世界の最新健康・栄養ニュース 2017.04.05 UPDATE

入院時の患者の栄養不良率を減らすために、ミールタイム・オーディット・ツール(Mealtime Audit Tool(MAT))というツールを作成した、という米国ノースカロライナ大学からの研究報告。 病院で救急治療を受けている患者のうち、提供された食事を十分に摂らない者は3分の1にもなるという。栄養士、医師、看護師が、その理由を知るために、このツールが役立つようだ。

記事全文を読む

149088683124a9722961b004cfb4848a2a1780ff7e

新井 奈々

東京大学大学院医学系研究科 社会医学専攻 医療倫理学 博士課程在学 医師 麻酔科指導医 集中治療専門医 心臓血管麻酔専門医 公衆衛生学修士(MPH)

入院中の患者さんと話すと、食事についての不満を聞くことはあっても、満足している方は少ないように感じます。味や温度が良くない、また食器が味気ない、大部屋で落ち着かない、など食事を頂く環境への不満もあるようです。

医療では、まずは治療が優先され、栄養や食事は後回しな傾向がありました。しかし、栄養状態が治療の効果に影響があることが注目され、最近では関心が高まっています。

しかし、いくら「栄養つけなきゃいけないから食べろ!!」と勧めたところで、食欲がわかなければ十分食べれないのが食事です。点滴で薬を投与するなどの受動的な治療とはは違い、患者さん自身の意欲、能動的な要素が重要です。

本ツール「MAT」は、患者さんの意欲がわかない理由を明らかにするとともに、病院としての取り組みの情報も提供してくれるようです。どうしたら食べてくれるのか!?という考え方は、例えば「どうしたら運動するか!?」などの予防医学にも通じる視点です。医療者側から一方的に押し付けるのではなく、患者さんと一緒に考えていく、という医療の在り方は、社会の変化にも合致しています。本MATの今後の成果が楽しみです。

  • 3
  • /
  • 専門家のいいね!2
  • 1427682568bdac8173bccfdf9e21f4a0cc8fa506d3
  • 1462054317f325d6386d012f89d666629969d09d78
  • usericon_noimage

この記事へのコメント

コメントする

この記事と関連する記事

会員登録が必要です

すでに登録済みの方はこちら

ログイン

まだ会員になっていない方はこちら

ユーザ登録

コメント編集(管理者用)

コメントを削除

キャンセル

Facebook連携


閉じる

このコメントに関する
問題の内容を選択してください





送信

送信完了

閉じる

コメント編集

会員登録が必要です