重症低血糖で搬送、年2万件…薬の誤使用原因か
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ヨミドクター 2017.08.15 UPDATE
薬で治療中に血糖値が下がりすぎる糖尿病患者の「重症低血糖」で、年間の救急搬送数が約2万件に上る可能性があることが、日本糖尿病学会による初の実態調査で分かった。同学会は、高齢などで低血糖を起こしやすい患者の重症化予防に力を入れる。
糖尿病患者さんでは、血糖を下げるホルモンであるインスリンが膵臓から十分に出なかったり、インスリンの効果が出づらかったりして、血糖が高くなってしまい、体の多くの臓器などに悪影響がみられるようになります。
治療としては食事を気を付けたり、運動をしたりすることが大事です。糖尿病だから甘いものだけを気を付けるのではなく、全体的に食べ過ぎないことや、ごはん・めん・パンなどの主食類を食べ過ぎないことが必要です。
さらに飲み薬やインスリンの注射で血糖を下げていくのですが、血糖が下がり過ぎると低血糖を起こし、重症になると動けなくなったり意識がなくなったりします。
糖尿病情報センターに一般の方向けの低血糖の説明が詳しく載っています。
http://dmic.ncgm.go.jp/general/about-dm/040/050/05.html
糖尿病の治療の指標は血糖ですが、低ければ低いほどいいというわけではありませんし、高齢の方や飲んでいる薬やインスリンが多い方は注意したほうがよさそうです。
自分も低血糖の研究をしていたので興味があったのですが、今回の研究に関する論文や詳しいデータは見つけられませんでした。
手前味噌で恐縮ですが、低血糖で入院した日本の糖尿病患者さんを研究したところ、推定で年間2万人が入院しており、40歳未満または70歳以上の方が低血糖で入院する危険が高く、低血糖が原因とは限りませんが入院中の死亡率が3.8%であることがわかりました。以下に日本語の概要へのリンクをはっていますのでよければどうぞ。今回の研究とは方法も異なりますし、重症低血糖で搬送された人が全員入院するわけではないのですが、論文が見つかったら読んでみたいなと思いました。
http://www.ncgm.go.jp/news/2015/pdf/20150722_1.pdf
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