ワインやコーヒー、バターは体にいい? 悪い? 健康に関する情報がコロコロ変わるのはなぜ?
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ライフハッカー 2017.10.13 UPDATE
コーヒーはいま、体にいいんでしょうか? バターはOK? 糖質ゼロのコーラは「死亡率が高まる」? もう「大丈夫」? あまりに多くの情報が飛び交っているため、このように混乱している人もいるでしょう。しかし、ニュースの見出しは決してすべてを語っていません。研究結果を発表する科学者たちは、常に意見を戦わせているわけでも、態度をころころ変えているわけでもありません。 忘れないでほしいのは、健康問題は複雑であることです。私たちは、さまざまな食品、人、物事が気になります。たとえば、コーヒーひとつを取っても、あらゆる疑問に答えてくれる研究など存在しません。研究チームは、1つの問題空間に注目し(無数のクエスチョンマークで満たされた大きな雲を思い浮かべてください)、対応可能と判断した小さな一部を切り取っています。「大規模」な研究でさえ、取り組んでいるのは1つの小さな疑問、ただ、被験者の数が多いのです。
食べ物と健康の関係を紹介する情報は本当にたくさん出回っていて、矛盾している情報に混乱させられることも多くあるように感じます。
この記事ではその原因を分かりやすく説明していると思います。
あるひとつの研究は、現象を単純化して説明するために、ある一部分のみを切り取って行われたものです。
私たちの日常は、もっと複雑で、そんなに単純に説明できないのだ、ということは、常に頭に入れておきたいところです。
ちなみに、この記事では、あるひとつの研究よりも、たくさんの研究が統合されたシステマティックレビューの結果の方が確信が高いようなことが書かれています。。
たしかに、たくさんの研究を、客観的に、丁寧にまとめたレビューの結果は、たったひとつの研究よりは信頼性が高いといえるでしょう。
けれども、レビューの方法に主観がはいったり、方法が丁寧といえないようなレビューでは、その信頼性はやはり不透明です。
たとえば、甘味飲料と肥満の関係のシステマティックレビューを行った場合、政府などの研究費で行われたレビューでは関連があると結論を出した研究が多かったのに、甘味飲料製造企業が研究費を出して行ったレビューでは関連がないと結論づけた研究が多かったそうです。
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/24391479
レビューだから信頼できる、ではなく、研究の中身の解釈は、その道の専門家にまかせたほうがよいかもしれません。
まずは、「正しい情報はそんなに多くない」「専門家の目を通さずに書かれた記事はもしかしたら正しくないかもしれない」といった心構えで情報に向き合うことも大切だと思います。
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