心の兆候知り 発症前に対策 社員のストレスチェック 職場の環境改善に期待

メンタル

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favicons?domain=www.nikkei 日本経済新聞 2015.05.07 UPDATE

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(2015年4月12日 日本経済新聞より) 12月から、社員に仕事でどのくらい精神的負担がかかっているかを確かめるストレスチェックが従業員50人以上の事業所に義務付けられる。職場でのストレスから健康を損ねる社員が増えていることなどが背景にあるが、社員としてはどのような検査を受けて判定されるのかなど不安も多いはず。心の健康を保つために、どのように活用したらいいだろう。

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奥原剛

大学病院医療情報ネットワーク研究センター 東京大学大学院医学系研究科医療コミュニケーション学分野 特任助教 MPH(公衆衛生専門職)

会社員は、自分が心の問題で医師に相談するなんてことは、会社に知られたくないですよね。この会社員の心理が、この制度の難しいところですね。

もし医師との面接希望を出す先が人事部の場合、そんなこと会社に知られたくないですから、医師に相談したくても、希望を出さないですよね。

一方、外部EAP(メンタルヘルスのコンサル会社)が医師との面接をコーディネートして、医師との面接の事実が会社に知られないのならば、ハードルは下がるでしょう。

それでも、医師が会社に職場環境改善を助言するとなると、相談者は会社を敵にまわすみたいで嫌がるでしょう。なので、医師が会社に助言するまでに至るケースは少ないでしょうね。

なので、問題点は、
① 1年に1回のストレスチェックと、医師との面接が、心の病の予防に役立つという十分なエビデンスがあるのか?
② 医師が労働者の心の相談に乗り、会社に助言をするならば、精神保健・産業保健に詳しい医師でないといけないが、そのスキルを持つ医師の数が足りているのか?(全国の従業員50人以上の事業所に対応できる数の専門スキルを持つ医師が必要なんですよね?)
③ 働く人が自分の心の健康問題を会社にオープンにできるような風通しの良い風土を持つ会社が、どれだけあるのか?
といったところでしょう。

上記3つとも、足りてないんじゃないでしょうか。

③の風土の問題については、僕が取材した企業の中には、社員が人事担当者に「カウセリング受けてみたらすごくよかったよ!」とオープンに話すような風通しの良い会社もあったのには、希望が持てました。まあ、そういう風通しの良い会社なら、そもそも社員の心の健康状態も良いんでしょうけどね。

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