町医者だから言いたい!《1832》 がんの「完治」は本当にあるか?

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favicons?domain=apital.asahi 朝日新聞デジタル(アピタル) 2015.04.29 UPDATE

(2015年4月27日 朝日新聞デジタル(アピタル)より) がんの「完治」は本当にあるのですか? Q. 先日の長尾先生のブログでは、5年生存=がんの完治ではない、と書いてありました。また、手術でがん細胞を取り残してしまう場合もあるともありました。 そうした状態で、医師の言う「がんが完治した」とは一体どういう状態のことですか? 完治というからには、二度とがんにはならない、ということではないのですか?

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伊藤ゆり

大阪医科大学 研究支援センター 医療統計室 室長・准教授 博士(保健学)

5年生存率が長らく「治癒」の目安と使われてきましたが、がんの種類、部位によって5年生存で治癒とみなすことができないこともあります。また、患者さんそれぞれの体内からすべてのがん細胞が消えたかどうかということはわかりません。
しかし、集団のデータに基づき、統計的に「治癒」の目安を算出する試みがあります。がんの患者さんの情報を全数収集し、その後の生死状況を確認している地域がん登録では、通常、がん患者さんの生存率は、一般の方の死亡確率よりも過剰に亡くなる死亡をがんによる死亡とみなして算出する「相対生存率」という方法で報告されています。がんと診断されてから何年か経過して一般集団の方と死亡確率が等しくなったとき(相対生存率が100%になったとき)、統計的にがんが治癒したと考えられる目安であるといわれています。このような情報発信も行っていく必要があります。

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