握力の低下は、血圧の上昇よりも、死亡を確かに予測すると判明
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Medエッジ 2015.05.27 UPDATE
(2015年5月24日 Medエッジより) 握力計で測定した筋力の低下は、死亡リスクを反映するようだ。 カナダのマクマスター大学を中心とした研究グループが、ランセット誌で2015年5月13日に報告した。
血圧よりも握力の方が、一般の人たちに分かりやすいでしょうから、「握力と死亡リスク」は面白いですねー。しかし、この記事をふまえて、「握力を鍛えよう」と受け止めると、ちょっと違います(僕も細腕なのでショック受けましたけど)。握力は、簡便に、正確に測れるから、研究で使われやすいのであって、握力そのものが重要というわけではありません。反復とびやベンチプレスなどで測った筋力や、走った時の心肺機能と死亡リスクとの関係も報告されています。全身の筋肉と心肺機能を維持する、つまりは運動で全身を使うことが大切なんですね。厚生労働省の指針だと、「歩く、またはそれ以上の強度の活動を毎日60分」「息が弾み汗をかく程度の運動を毎週60分」(18-64歳)ですので、これを参考にするとよいでしょう。
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近藤尚己
東京大学 大学院医学系研究科 健康教育・社会学分野 保健社会行動学分野 准教授 医師 社会疫学者
握力が、総合的な体力などを反映している便利な測定項目かもしれない(からもっと研究煮詰めて、将来応用できそうなら医療機関などで使ってみよう)。というくらいに理解しておいたほうがいいのでしょうね。
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