主治医以外の意見、聞きやすく…窓口開設へ
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yomiDr(読売新聞) 2015.07.15 UPDATE
(2015年7月12日 yomiDr(読売新聞)より) 腹腔鏡手術を受けた患者が相次ぎ死亡した問題を受け、千葉県は、主治医を介さずに他の病院の医師の意見を聞く手続きができる「セカンドオピニオンセンター」を今夏にも県がんセンターに開設する。 保険適用外で高難度の腹腔鏡手術が患者に十分な説明なく行われ死亡例が出たことを教訓に、再発防止策の一環として導入される。
医療は日進月歩。しかし最先端の治療法には、その使用経験が少ない分、まだ知られていない思わぬ副作用がある確率も必然的に高まります。どんなに真摯に検討しても、医師が100%この治療法がいい、と確信を持っておすすめできない場合は多々あります。
また、医療は莫大な市場であり利害関係もたくさんあります。医師の判断がそういった利害関係の影響を受ける場合もあります。
結果として、一人の医師の「おすすめ」が患者の不利益につながる、ということも、確率的に必ず起こります。誤った医療を提供しないためにもセカンドオピニオンを得られやすい環境整備は、医師にとっても重要かもしれません。
ただし、セカンドオピニオン、しょせんはもう一人の医師の意見、ともいえます。その意思の判断だって間違えることもあります。
患者と医師が一緒に行う治療方針の決定を助ける仕組みとして、現在知られている治療法の効果や副作用に関する科学的証拠(エビデンス)や、診療ガイドラインなどを包括的に吟味して、フェアな形で複数の治療法の利点、欠点を伝える、というようなサービスがもっとあってもいいかも、なんて個人的には思います。ウェブサイト上のデータベースなどはすでにありますが、もっと積極的にコンサルできるような仕組みです。医師はそういう情報提供を受け、目の前の患者さんの個別の状況を踏まえたうえで、治療方針について一緒に考えていく、といったイメージです。
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