関節リウマチに有酸素運動の効果あり
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MEDLEYニュース 2015.08.27 UPDATE
(2015年8月26日 MEDLEYニュースより) 関節リウマチは、関節炎による痛みだけでなく、疲れやすさを伴う病気です。過去の研究を集めて統合することにより、関節リウマチの疲労症状に対する有酸素運動の効果検証が行われました。
これまでにおこなわれた質の高い研究を系統的に集めることをシステマティックレビューといいます。そこで集められた論文をまとめて分析し、現存するエビデンスから結論を導く作業をメタ解析といいます。
この記事の元論文は、関節リウマチ患者を対象に、有酸素性運動による運動介入試験をおこなったランダム化比較試験をメタ解析しています。運動強度は最大心拍数の50-90%、継続時間は15分以上、頻度は週2回以上、期間は4週間以上の研究を集めています。
集まった論文は5編。メタ解析の結果、12週目では、運動をおこなった群で疲れが軽減される効果が認められましたが、24週目ではその効果は消失していました。
集まった論文の数が少ないので、まだ結論づけるには早いように思います。ただ、リウマチ患者さんにとっては、運動することで疲れがたまるように思われるかもしれませんが、もしかしたら運動したほうが疲れが軽く感じられるかもしれません。その可能性を強く示唆する研究です。
実際には、同じリウマチ患者さんでも、症状の程度がさまざまで、運動できる人もいればできない人もいるでしょう。有酸素性運動ができるならば、やったほうがいいでしょう。できないならば、体操やストレッチだけでも、こわばった筋肉や関節をほぐし、関節可動域を広げる効果があるでしょう。運動を継続すれば、今までできないとあきらめていたことが、できるようになるかもしれません。気持ちの余裕があるときに、ちょっとした運動から始めてみませんか?
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