酒たばこ「18歳から」 自民提言先送り
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朝日新聞デジタル(アピタル) 2015.09.04 UPDATE
(2015年9月 3日 朝日新聞デジタル(アピタル)より) 18歳をどこまで「大人」とするか――。成人年齢の線引きについて自民党が2日、政府への提言をまとめようとしたが、18歳から酒やたばこを認める案に反対論が続出。提言は先送りされた。選挙権年齢は来夏の参院選から18歳に引き下げられるが、どの範囲まで「18歳」で足並みをそろえるか着地点は見えていない。
酒たばこを18歳から解禁する案、先週あたりでしたか、突如ニュースで知って結構驚きました。
でも、よくよく聞くと納得です。18歳から選挙権を認め、十分判断できる「大人」とするなら、酒・たばこの判断も認めるべきだ、というのは、納得がいく説明です。もちろん、酒たばこ市場を拡大したい、という関係者の思惑も反映されてのことと推察しますが。
いずれにせよ、18歳解禁を選挙権には実施して、酒たばこには否定するには、健康に関する事項には特別な判断基準が必要であることを示す十分な証拠が必要でしょう。
酒たばこは「依存症」の要素を含むため、酒たばこをはじめるか否かの判断には、認知力が一層成熟するまで待つ必要がある・健康問題は個人責任のみで片付かない、社会的な課題である、といったことです。
たとえば、健康は幸福や労働のための資本であり、不健康な国民が増えると国全体の利益や公共の福祉を損なうため国としても、特別な管理をすべきだ、といえるのであれば、あるいは、それを裏付ける科学的証拠があるのだとすれば、選挙権とは分けた年齢設定ができるかもしれません。
酒やたばこを早くはじめれば様々な健康問題が増えることはかなり明らかです。ですので、私も数年以内に18歳に引き下げることには反対です。
でも、18歳解禁が未来永劫絶対ダメ、という結論を急ぐ必要もないかなと思います。これを機に、政治参加の促進、景気対策・健康づくり、という様々な課題をどうバランスするかについて、しっかり議論が深まることを期待します。
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坪谷透
東北大学大学院歯学研究科 助教、博士(医学)、医師
ご参考まで
各国の飲酒および喫煙の制限年齢
http://www.geocities.jp/m_kato_clinic/mini-age-alcohol-1.html
http://www.geocities.jp/m_kato_clinic/mini-age-tobacco-1.html
日本がいつも気にする米国の制限年齢はお酒が21歳で、たばこは18歳ですね。
最も、現在の米国は、たばこよりも大麻の方が社会的関心が大きいようですが・・・。
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近藤尚己
東京大学 大学院医学系研究科 健康教育・社会学分野 保健社会行動学分野 准教授 医師 社会疫学者
くまこーさんコメントありがとうございます!個人の自覚で対処できる部分と対処できないため社会でしっかり一人ひとりを守るべき部分とを切り分けて議論したいと思います。
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くまこー
18歳からの、お酒やたばこの解禁には理由はどうあれあまり賛成できないな、と個人的には思います。
ただ、18歳ぐらいが一番お酒やたばこに興味がある年代ではあるので、法で規制してもしなくても、手を出す人はたくさんいるんだろうな、とも考えてしまいます^^;
結局、「健康が自分にとって大事!」と本人が思ってくれないと、解禁年齢を何歳に設定しても、どうにもならない部分もあるのではないでしょうか・・・・?(-_-;)
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