喫煙よりも「受動喫煙」のほうが危険! 男性では歯周病リスクが3倍以上に!!

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favicons?domain=healthpress HEALTH PRESS 2015.09.18 UPDATE

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(2015年9月17日 HEALTH PRESSより)  ご存じの通り日本における喫煙率は年々下がり、今は街中や職場での分煙も進んできた。タバコを吸う人にとっては窮屈な世の中になったが、吸わない人にとっては歓迎だろう。それでもやはり、タバコから立ち上る副流煙や、喫煙者から吐き出される煙を吸ってしまう「受動喫煙」を完全に避けることは難しい。

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近藤尚己

東京大学 大学院医学系研究科 健康教育・社会学分野 保健社会行動学分野 准教授 医師 社会疫学者

男女1164人の歯周病の状況を調べてみたら、タバコを吸わない人よりも吸う人は歯周病を持っている確率が3.3倍高く、さらにタバコを吸わない人でも受動喫煙する機会がある人だと3.6倍と、喫煙者より高い数字になった。という研究の記事です。ネタ元の論文の情報がないのが残念。

受動喫煙を受けている人のほうが、喫煙者より歯ぐきがよくない可能性の理由について、記事では、受動喫煙ではフィルターを通していない煙を吸うからかも、と言っています。喫煙者はフィルター付きのタバコの「少しきれいな」煙を吸う場合がほとんどだから、人のタバコの濃ゆい煙を直接数受動喫煙のほうがよくないという理屈です。

これはあり得ないと思います。確かにこの「受動喫煙の煙のほうがフィルターを通してない分濃い」というのはその通りかもしれませんが、実際喫煙者も自分でくゆらせてる間自分の顔の周りに漂っているナマの煙も無意識ながらしっかりと吸うはずなので、喫煙者のほうが総量として安全な煙を吸っているような状況はあり得ないと思います。

他の理由としては、以下が考えられるなと思います。

1)ただの偶然:1000人ちょっとと小さめの研究ですので、今回統計的に偶然そのような結果が出た
2)受動喫煙を大量にするような環境にいる人は、配慮ある喫煙を楽しんでいるような人よりも社会生活がよくないなど、別の原因で歯周病になりやすくなっているかもしれない。人が自分の煙吸おうが気にしない、というような考えの人と一緒に住んでいれば、他の生活面も色々問題になりそうです。歯周病になりやすい食生活等々があるかもしれません。
3)因果関係の逆転:(ちょっと理解が難しいかもしれませんが)歯周病がひどいほどに全身の具合が悪くなったことが、受動喫煙の状況を作りだしている、ということです。たとえば具合が悪くて自分はタバコは吸えなくなりパートナーだけがやたらとタバコを吸っているような状況です。そういう人が一定の割合いるのであれば、今回関sつされたような「喫煙者よりも受動喫煙者のほうが歯周病が多い」という現象が観察される可能性があります。

以上のようなことがありますので、この研究は「たばこを吸う人も受動喫煙だけの人も、どちらもない人に比べると歯周病を持っている可能性が結構高い(その理由はまだわからない)」くらいにしておくべきと思います。

今後たくさん追加の研究がされると、はっきりしたことがわかってくるかもしれません。

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この記事へのコメント

  • 確かにそうですね。「酒を少し飲むほうが健康」という誤謬と同じですね。英語の一般的な記事で、「中南米のスペイン語圏諸国を中心に、喫煙者本人よりも副流煙のほうが危険という誤った意見が広まっている」というのが出てきます。近い文化圏のフィリピン人もよく言います。  意見としては誤っていても、受動喫煙被害者に有利な誤りが発生した理由を考えると興味深いと思います。どちらもカトリック文化圏です。マリア信仰ですので、女性の地位が高いです。受動喫煙は、主に男が加害者、女性は一方的に被害者です。  中南米諸国での喫煙率が比較的低い理由も、これが関係しているかもしれないです。別の説では、中南米諸国では先に麻薬カルテルがあって、タバコ会社が入れなかったとも言いますが。   日本で、これだけ財務省・JT癒着政治家が受動喫煙被害者を無視しているのは、日本が世界男女平等ランキングでほぼ最下位であることと関係がありますね。

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