黄砂飛来の翌日、急性心筋梗塞のリスク1.46倍
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ヨミドクター 2017.09.21 UPDATE
アジア大陸の砂が季節風で日本に運ばれてくる黄砂が観測された翌日に急性心筋梗塞(こうそく)が発症するリスクが高くなることが、熊本大と国立環境研究所などの研究でわかった。研究チームが4日、発表した。 急性心筋梗塞は、心臓の筋肉に酸素を送る冠動脈が詰まり、突然胸などに激しい痛みが起きる。研究チームは、2010年4月から15年3月末までに熊本県内で発症した急性心筋梗塞の患者3713人のデータと、その間に41日間観測された黄砂との関連を調べた。
黄砂が飛来した翌日に、心筋梗塞の発症リスクが高いという研究報告が発表されました。熊本県内のほとんどの病院をカバーし、統計研究として綺麗な結果が得られたということです。黄砂飛来時には、純粋な砂成分以外に汚染物質も同時に飛来し、同時に曝露されます。砂との因果関係や翌日発症のメカニズムについてはこの研究ではわかりませんので、今後の研究に期待されます。
この研究報告のみで、黄砂が飛来する日は学校も会社も公欠になり家の中に閉じこもっている方が良いというようなことには現状ではならないと思います。生活や経済活動への影響と健康影響(毒性)とのバランスを考慮して対策を練る必要がありますが、個人個人で黄砂や汚染物質をむやみに吸うことは避ける方が良いという事は言うまでもありません。
引用:読売新聞(平成29年9月5日)
大西一成・山梨大准教授(環境疫学)の話「黄砂には様々な大気汚染物質や微生物などが付着しているが、因果関係を解明するには更に研究が必要だ。健康な人は、今の段階で神経質になる必要はないと思う」
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