機能性表示食品「えんきん」の根拠は、お粗末すぎる
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FOOCOM.NET 2015.05.29 UPDATE
(2015年5月1日 FOOCOM.NETより) 「機能性表示食品」として届出され、受理され情報が公開された製品は5月1日現在、11製品に上る。2回にわたって「蹴脂粒」について書いたが、今回とりあげるのは(株)ファンケルの「えんきん」だ。
松永和紀さんの記事は勉強になりますね!
ある本に、「統計学的検定で適当にごまかす10の方法」というシニカルなページがあり、次のような例が書いてあります。
・ データを全部コンピュータに入力し、「P<0.05」の場合は有意なものとして報告すること。
・ もし外れ値が症例の役に立っているなら、間違った結果であるように見えてもそのまま置いておこう。
・ 結果が有意でなかったら、コンピュータにもう一度、特定のサブルグープだけのデータを入力し直そう。 Etc.
こうやって都合のいい部分だけを論文で報告するわけですね。
(『EBMがわかる』、Trisha Greenhalgh)
別の本には「製薬業界のだましの手口」として、「やりかたに不正があってそれが誰の目にも明らかな場合は、無名の雑誌に投稿する」と書いてあります(『デタラメ健康科学』、ベン・ゴールドエイカー)
ファンケルはこういうことをやってしまった。顧客(ファン)の期待を足蹴にする行為。ファン蹴る。
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近藤尚己
東京大学 大学院医学系研究科 健康教育・社会学分野 保健社会行動学分野 准教授 医師 社会疫学者
簡単な手続きで保健効果を宣伝できる機能性食品。安易に世に出して大きな副作用でも出たら大手企業が一気に信頼失墜なんてことも起きそう。政府肝いりだろうが、締めるところは締めとかないと。企業も安物買いの銭失いは避けたいはず。よく考えたほうがいいですよ、消費者庁。厚労省も他人事としていていいのかな。
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