薬の王様「アスピリン」に大腸がん予防効果?…注意すべき副作用も
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yomiDr(ヨミドクター) 2015.12.09 UPDATE
(2015年12月4日 yomiDr(ヨミドクター)より) 今日は、「アスピリン」のお話です。「大腸がん、アスピリンで予防…7千人臨床試験」 という記事が目に留まったからです。
アスピリンと癌については、以前より癌に対する予防効果についての研究があります。胃や大腸などの消化器系の癌に対するアスピリンの予防効果について、これまでの研究をまとめたBosetti ら2012年(Annals of Oncology)の推計では、アスピリンがこれらの癌に対するリスクを程度の低下する傾向にあることを認めています。しかし、もととなった研究の多くは、ある一時点でアスピリンを継続的に服用していた者とそうでない者の、その後の癌のリスクを比較しています。薬の服用がどの程度継続していたか、本当の服薬量がどの程度であったか等の情報が不足していました。また、研究に使われたデータベースの特性や、コホート研究であったかケースコントロール研究であったか等の、研究のデザインによって結果がまちまちであることも多く、決定的な結論に至っていません。記事にあるように、日本の研究でアスピリンの真の効果について迫れる研究ができれば素晴らしいですね。
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